本を書く心がけ
書くまでは、書かれていなかったのだ - 著者として[世界を変えた書物]展で思ったこと(本を書く心がけ)
結城浩のメールマガジン 2018年11月6日 Vol.345 より
上野の森美術館で開催された[世界を変えた書物]展に行ってきたのでそのことを書きます。本を書く身としての、ごく素朴な感想です。
[世界を変えた書物]展はK.I.T.金沢工業大学、上野の森美術館主催による「本」に関する展覧会です。東京展は2018年9月8日〜24日に開催されました。
この展覧会を、結城のまわりの人たちが「見に行き
いま、書こう!(本を書く心がけ)
結城は、調べ物や確認のために「数学ガール」シリーズを読み返す場合があります。その際に「現在の私にこれは書けないなあ」とよく感じます。数学の内容にせよ、彼女たちの振る舞いや心の動きにせよ、「いまの自分には書けない」と思うのです。
「書けない」といっても、それに対して「悲しい」や「悔しい」と感じているのではありません。むしろ逆です。私は「ああ、私は、そのときにしか書けないことをちゃんと本としてまとめ
どうやって「自分が書きたいもの」をみんなが読みたくなるようにするのか(本を書く心がけ)
質問
私は「みんなが読みたいもの」と「自分が書きたいもの」とをすりあわせるのが苦手です。
結城さんはどうやって「自分が書きたいもの」をみんなが読みたくなるようにしていますか。
ぜひ教えてください。
結城浩のメールマガジン 2018年6月26日 Vol.326 より
回答
ご質問ありがとうございます。
たいへん興味深いテーマですので、じっくりお話しさせてください。
結城がどんなふうに
読み切り漫画は描けるけど、連載漫画が描けない! 物語はどうやって作ればいいの?
質問
連載漫画が描けずに悩んでいます。
私はこれまで、30ページから50ページの読み切り作品を中心に漫画を描いてきました。その中には「連載にしてみよう」と言われた作品もあったのですが、いつも続きが考えられず、話が流れてしまいます。
私は主に「自分が気づいたこと・感動したこと・思い浮かんだシーン」から話を膨らませます。読み切りというのはまさに「その部分」を描きたくて作ったお話ですから、伝えたい