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父から学んだ「教える」ということ

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教師だった父の思い出です。父親から「教える」ということを間接的に学んだエピソードをお話しします。
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2019年8月の記事一覧

父から学んだ「教える」ということ[Part 3](教えるときの心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年8月26日 Vol.126 より 夏になると結城は、亡き父のことを思い出す。 それは、8月が父の誕生月だからかもしれない。  * * * Part 1とPart 2は以下にあります。  * * * 父は中学校の理科の教師をしていた。私が通っている中学校の教師。たいへん指導力があり、先生方も一目おく。そんな教師である。 とはいうものの、私自身は父の授業を見たことは一度もない。教壇に立ったことを見たのは一度だけ。しか

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父から学んだ「教える」ということ[Part 4](教えるときの心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年9月2日 Vol.127 より 夏になると結城は、亡き父のことを思い出す。  * * * 父は趣味でアマチュア無線や電子工作をやっていた。趣味といってもかなり本格的で、工具類や測定機器も充実していた。シンクロスコープが何台もあり、ドライバーやペンチの類いも数え切れないほどあった。私は父に、半田付けや電子工作を教えてもらった。 いや、それは正確な表現じゃない。確かに半田付けは教わったけれど、電子工作は教わってないな。私は『