思ふには忍ぶることぞ負けにける色には出でじと思ひしものを(読人しらず)
#読人しらず #古今和歌集 0503 #jtanka #短歌 #恋
いとしく思う心には、こらえる心が負けてしまいました。恋心は表に出すまいと思っていたのですけれどねえ。
「思ふ」は「恋しく思う」や「いとしく思う」の意味。
「ぞ……ける」は係り結び。
「忍ぶる」はバ行上二段活用の動詞「忍ぶ」の連体形。〔び・び・ぶ・ぶる・ぶれ・びよ〕
「色には出でじ」は「色+には+出で+じ」。「色に出づ」の形で「恋心が表情やそぶりとなって表に出る」の意。「出で」は下二段活用の他動詞「出