恋し続けたなら必ず逢える(古今和歌集を読む)
たとえばこんな恋の歌。
種しあれば岩にも松は生ひにけり恋をし恋ひば逢はざらめやも
これは古今和歌集の512番、読人しらずの恋の歌です。
現代語で大意を書くと次のようになります。
種があるので岩にも松は生えるのです。あなたを恋し続けたならば逢わないなんてことがあるでしょうか。いえ、そんなことはありません。
「恋し続けることで必ず逢える」という気持ちを詠んでいるものですね。古今和歌集が編まれたのは十世紀ですが、この歌のような気持ちは二十一世紀でもまったく色あせないのでは