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古今和歌集を読む

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古今和歌集(こきんわかしゅう)から親しみやすい歌を読みます。やさしい解説付き。ちょっぴり優雅な言葉の時間をあなたに。
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2021年3月の記事一覧

さくら花ちりぬるかぜのなごりには水なき空に浪ぞたちける

#紀貫之(きのつらゆき) #古今和歌集 91 #jtanka #短歌 #春 さくらの花が散ってしまった風がやんだ後でも、水もない空に波のように花びらは舞っているなあ。 「なごり」は「波残り」で「風がやんだ後でも残っている波」がもとの意味。 「ける」は詠嘆の助動詞「けり」の連体形。連体形になっているのは「ぞ〜ける」の係り結びから。 風がやんだ後にはらはら舞っている花びらのようすを、風が止んだあとでも残っている波のようだと感じている。空を海に、花びらを波に見立てている。

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