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のろけ話を聞くのがつらい(コミュニケーションのヒント)

質問

質問です。

お友達の旦那さんや恋人の「のろけ話」を、直接聞いたりSNSで見たりすることがつらくなるときがあります。

昔から自分自身のろけることがほとんどなく、のろけ話を自分がすることも聞くことも、あまり得意ではないのだと思います。

お友達のことは大好きですし、幸せそうで何よりだなと心の底から思うのですが、のろけられることに対してうらやましさのようなものを、心のどこかで感じているのだと思います。

お友達のことは大好きなのに、そう思ってしまうことに申し訳なさを感じ、自分の心の狭さが嫌になります。

もっと、何のわだかまりも感じずに、のろけ話を聞くには、どのような心構えでいることがいいと思われますでしょうか。

結城浩のメールマガジン 2019年8月6日 Vol.384 より

回答

あなたは優しい方ですね。私が思うことを少し書きます。

友達が幸せそうで何よりだけど、のろけ話に対して心のどこかでうらやましいと思う……そのようなあなたの状態は、そのままでいいのではないでしょうか。どこにも矛盾はなく、歪みもなく、何というか素直で正直なお気持ちが吐露されていると感じました。

もちろんあなたの「もっと、何のわだかまりも感じずに、のろけ話を聞く」ことを望むお気持ちは理解できます。でも、そこまでがんばらなくてもいいのでは、などとも思います。

これは私個人の考えで、あなたに強制するわけではありませんが、のろけ話に特化して対策をするのではなく、あなたご自身の全体的な幸せ度数を上げる方が生産的だと感じます。

生産的というと功利的に聞こえますかね。私が言いたいのは「お友達との関係性」に注力するのではなく、あなたご自身が自分の好きなこと・やりたいことに取り組み、自分が好ましいものに時間や労力を注ぎ、あなたご自身の毎日を豊かにしていく方に心を向ける方がいいのではないかなあ、ということです。

そのように自分の生活を充実させても、のろけ話を聞けばうらやましいという気持ちは変わらないかもしれません。変わらない可能性が高いです。でも、きっと、自分のうらやましがる心に気持ちを集めすぎるのはあまりよくありません。気になるものに気持ちを集めすぎると余計に気になりがち。

人間の感情はゆらぎやすいものです。逃げ水のように逃げていくこともよくあります。自分が抱く感情を直接どうにかしたいと思って追いかけると、思わぬところまで迷い込んでしまいそうです。

のろけ話は、言ってる本人が一番気持ちいいのですから、こう言っちゃなんですが、適当に流しておくくらいでいいのではありませんか。ただ、もしも、のろけ話をしている当人が分を越えてあなたに「ああせい、こうせい」と言い出してきたら話はガラリと変わりますけれどね。

そんなところです。ご質問ありがとうございました。

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#結城浩 #コミュニケーションのヒント #コミュニケーション #のろけ話を聞くのがつらい


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