見出し画像

わが恋を人知るらめやしきたへの枕のみこそ知らば知るらめ

#読人しらず #古今和歌集 504 #jtanka #短歌 #恋

私の恋する気持ちをあの方は知っているでしょうか。いえいえ、知らないでしょう。私の枕だけが、知っているとしたら知っているでしょうね。

「人」はここでは「私が恋しているあの人」の意味。

「知るらめや」は「知る+らめ+や」。「らめ」は推量の助動詞「らむ」の已然形。〔○・○・らむ・らむ・らめ・○〕「や」は反語を表す係助詞。

「しきたへ」は「敷き妙へ」で寝床に敷く布団の一種。「枕」の枕詞。

「知らば」は「知ら+ば」。「知ら」は未然形。「ば」は順接の仮定条件。「知らば」は「知っているとしたならば」の意味。もしも「知れば」なら「知れ」が已然形なので「ば」は順接の確定条件となり、「知れば」は「知っているので」の意味になる。

「こそ……らめ」は係り結び。

わがこひを ひとしるらめや しきたへの まくらのみこそ しらばしるらめ
わがこいを ひとしるらめや しきたえの まくらのみこそ しらばしるらめ

いただいたサポートは、本やコンピュータを買い、さまざまなWebサービスに触れ、結城が知見を深める費用として感謝しつつ使わせていただきます! アマゾンに書評を書いてくださるのも大きなサポートになりますので、よろしくお願いします。 https://amzn.to/2GRquOl