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東雲の別れを惜しみ我ぞまづ鳥より先になき始めつる

題しらず
#寵 (うつく) #古今和歌集 640 #jtanka #恋

夜明けの別れが惜しいので、明け方に鳴き始める鳥よりも先に、私の方が泣き始めてしまいました。

「東雲(しののめ)」は、夜明け前の頃。

「別れを惜しみ(をしみ)」は「別れ+を+惜し+み」。「惜し」はシク活用の形容詞「惜し」の終止形。「み」は形容詞の語幹(シク活用の場合には終止形)につく接尾語で「……なので」という意味。「別れを惜しみ」は「別れが惜しいので」という意味。

「ぞ……つる」は係り結び。「ぞ」は強意の係助詞。「つる」は完了の助動詞「つ」の連体形。

しののめの わかれををしみ われぞまづ とりよりさきに なきはじめつる
しののめの わかれをおしみ われぞまず とりよりさきに なきはじめつる


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