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何度も何度も読み返し、文章の品質を上げていく(思い出の日記)

※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。

初校を読んでいます。

自分の書いた文章を読むのは楽しいですね。

読むのにかかった時間を計測してみると、いまのところは、だいたい1ページ1分くらいのスピードで読んでいるようです。視点を変えて何度も読みますから、いつもそのスピードで読むわけじゃないんですけれどね。

いまは、間違いを見つけたら直しながら読むフェーズです。局所的な部分に注目してじっくりと読んでいきます。

局所的な部分に注目するというのは、目の前の文章に集中するということです。

そんなふうにして読んでいると、ときどき、大局的な調査が必要になることが出てきます。具体的にいえば、付録やリスト番号などの相互参照的なもの、統一すべき用語、あとで本の他の部分とのつじつまを確認すべき点などです。

そのような大局的な調査が必要になったときには、そのページにポストイットを貼って先に進みます。いわばこれはTODOシール、すなわち「トドちゃんシール」です。はっ、そういえばトドってsealだよね!(←アザラシ(オットセイ、アシカ)です)

文章全体を読み終えたら、ポストイットの部分を拾いながら読んでいきます。

それから、索引にする語句にマーカをつけていきます。

そこまで一通り済んだら、今度は視点を変えて読みます。各章のオープニングだけを読む。プログラムだけを読む。図表のキャプションだけを読む……などのように。

元気なときには「元気な読者」のつもりで読む。くたびれているときには「くたびれた読者」のつもりになって読む。そのようにして、わかりにくいところをチェックしていくのです。

何百ページもある本の全体をいっぺんに品質アップするのは難しいもの。でも、そうやって繰り返し繰り返し読んでいくと、少しずつ少しずつ品質が上がっていくのです。

本は、地味な作業の積み重ねで作られていくものなのです。

 * * *

※2006年2月9日の「結城浩の日記」から。
http://www.hyuki.com/d/

※このような話題に興味がある方は『数学文章作法』をどうぞ。
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結城浩

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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。

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