
「あたりまえ」を「あらためて」(文章を書く心がけ)
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結城は、「あたりまえ」のことを「あらためて」考えるのが好きです。
自分が見たもの、聞いたもの、ふと思いついたこと。それが「あたりまえ」だとしても「あらためて」考える。それを楽しく感じます。
「あたりまえ」というと、考えるのをそこでやめそうになります。だって、あたりまえなんですから。考えるまでもないことなんですから。でもあえてそこで「あらためて」考えてみる。
・ほんとうに「あたりまえ」なのかな。
・自分は「あたりまえ」と感じたけれど、実は違うんじゃないかな。
・「あたりまえ」と思っていたけど、見逃している要素があるんじゃないかな。
そんな疑問がふわふわっと心の底から浮かび上がってくるのです。
そして実際、どんなことでも、いろんな角度から見ることができます。少し考え直すだけで新しい局面が発見できるものです(ほんとに)。結城は、そういう発見が大好きです。
「あたりまえ」のことを「あらためて」考える。そして何かしらの発見がある。そうすると、つまらないと感じていた毎日が、おもしろくないと感じていた生活が、新しく生き生きと輝き始めるのです。
なーんだ。毎日がつまらないのではない。生活がおもしろくないのでもない。ただ、自分の目が曇っていただけじゃないか。
「あたりまえ」のことを「あらためて」考える。
あなたもぜひ、お試しください。
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結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2016年6月14日 Vol.220 より
本を書く生活がもうすぐ30年目。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『暗号技術入門』『数学文章作法』など50冊以上。活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。