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基礎を積み上げて学ぶのが苦手(学ぶときの心がけ)

質問

結城先生に質問です。

自分は、さまざまな学術書や教科書を読むとき、基礎的な部分を学ぶのが苦手です。

特に数学などは読み飛ばして進むわけにはいかないので、本を初めから読んでいきます。でも、ものすごく簡単なことを冒頭から長々と書かれると「分かってるから!」と面倒くさくなり投げ出してしまいます。かといって、そこを飛ばして先を見てみても、基礎ができていないので当然出来ません。

基礎に対する忍耐力不足なのか、基礎に向き合う体力不足なのか、どうしても初めから読んで勉強ができません。もちろん、先を見ても出来ないということは、基礎を理解できていないのでしょうが、先に進めない焦りとイライラでじっくり向き合えません。

自分はどうも、文字通り一瞬で理解しないと気がすまないようなのです。

昔から努力もしないで乗り越えられてきたので、いま壁にぶつかっても、努力の仕方も、勉強のしかたさえも分からなくなっています。そんな過ごし方をしてきたので、中途半端なものしか積み上げておらず、きちんと説明できることもなければ、ふだん使っている言葉の意味すら怪しいものになっています。

そこで基礎から、何もかも初めから積み上げ直すつもりで勉強しようとしていたのですが上記の通りです。

このようなとても愚かな私に、何か処方箋か劇薬はありませんか。

結城浩のメールマガジン 2018年11月13日 Vol.346 より

回答

あなたのお気持ちはよく理解できます。私も割とそういう傾向があって、基礎の部分をパパッと済ませて、自分が本来やりたいことをしたい!となりがちです。

でも、自分で本を書くようになってからは逆の態度になってきました。つまり、基礎をじっくりやることで後から学びが加速する感覚が好きになってきたのです。

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