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他者からの評価に見合う努力を続けるべきか(心の健康)

質問

十代後半の学生です。

私は、いままでの人生で、

  • Step 1. 身の丈に合わない評価を受ける

  • Step 2. Imposter Sydromeに苦しむ

  • Step 3. 何とか評価に見合うように努力する

  • Step 4. 成長する

という流れを何度も繰り返してきました。意識的にこうなるようにしていたわけではなく、主に外的影響でこうなっていました。

いままでの自分の人生がこのサイクルだったことを最近自覚しましたが、自覚した今、これを意識的に続けるべきかどうかを悩んでいます。

さいわい今までは、Step 3の努力がある程度実ってStep 4に進めていました。しかし、今後Step 3で行き詰まった場合、精神的に大変なんじゃないかと不安に思っています。

抽象的な話で申し訳ありません、何かご意見をいただけないでしょうか。

結城浩のメールマガジン 2020年8月11日 Vol.437 より

回答

ご質問ありがとうございます。

まず最初に書いておきますが、結城は医者でも心理学の専門家でもないので、以下でお話しするのはあくまで私の個人的な考えにすぎないことをお断りしておきます。もしもあなたの不安が生活を脅かすほど大きなものならば、専門家にあたることをお勧めします。

さて、Imposter Sydrome(インポスター症候群)というのは、他者からの評価が不相応に高すぎると感じる傾向のことですね。

自分は他者から高評価を受けるけれど、自分としてはそれは不相応で身の丈に合わない評価であるから、まるで他者をだましているような気持ちになる。その状況を解消するために努力して結果的に成長をする……という流れなのだと理解しました。

程度問題はありますが、そのように感じる人、感じたことがある人は決して少なくはないと思いますよ。もちろんその「程度」がまさに問題になるわけですけれど。

あなたは十分に自分の状況をとらえていらっしゃるようです。その上で、このサイクルを続けていくとヤバそうなことが起きるかもと察知しているのでしょう。

あなたに対して「こうせよ」とは言えないのですが、ふわっとした意見を言わせていただくと、意識的にそのサイクルを強化するよりは、もう少し多様性を持たせた方がいいのではないかな、とは思います。

自分からの声を少し弱めて、他者の声を素直に受け止めてみる」練習はお勧めできます。


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