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「時間を区切る」作戦(仕事の心がけ)

最近、作業を行うとき「時間を区切る」作戦が気に入っています。

私たちは作業するとき「よし、ここまで作業を進めるぞ」と考えることがあります。あるいは「今日は、これとこれとこれを完成させたいな」のように考えることもあります。これはどちらも作業状況の進捗を意識していますよね。

「時間を区切る」という作戦は違います。

単純な話で「作業がどこまで進もうとも、予定が完成しなくても、決まった時間が来るまではやるけれど、時間が来たらパタッとやめよう」という作戦のことです。

何だかあたりまえみたいな話ですね。

結城は毎日、文章を書く仕事をしています。いろんな原稿があって作業を進めなくてはいけません。ところで以下のような理由でなかなか着手できない状況がよくあります。

・あの仕事、最近着手していなくて「おっくう」だなあ……
・この仕事、行き詰まっていて今日一日がんばっても、進捗は出そうもないなあ……

こういう状況はあまり気持ちのいいものではありませんし、悪循環の一歩手前です。というのは、おっくうだから着手しなければもっとおっくうになりますし、一日がんばっても進捗が出ないからといって何もしなかったら進捗は当然出ないからです。

そして、結城はこういう状況によく陥るのです(とほほ)。なかなか着手できない自分の気持ちをどう切り換えて、どうやって自分を作業に向かわせるかがポイントとなります。

そこで今回の「時間を区切る」作戦となります。これは自分をうまくノセてやる方法ともいえます。

・あの仕事、最近着手していなくて「おっくう」だなあ……

 ↓

「それはそれとして、1時間だけ取り組んでみようか。ね、1時間だけ」と自分に言う。
・この仕事、行き詰まっていて今日一日がんばっても、進捗は出そうもないなあ……

 ↓

「そうかもしれないけど、1時間だけやってみよう。進捗は出なくてもいいからさ」と自分に言う。

「1時間だけ取り組んでみるか」のように「時間を区切る」方法に対して反論することは難しいものです(反論といっても、自分相手なんですけどね)。

「じゃ、まあ、1時間だけ、やってみるか!」

といって着手。「少しの時間だから」と自分に語りかけると、着手するハードルがものすごく下がるのです。これは実証済みなので、ぜひ試してみてください。

「時間を区切る」作戦ですから1時間が来てやめてもいいのですが、うまく自分の作業がノッてきたらそのまま続ける方法もアリです。着手してみると、おっくうだった気分はどこへやら、意外に進捗が出ることも多いのです。

ただし、調子に乗りすぎて、行き詰まるまで作業を進めない方がいいようです。どういうことかというと「うん、ここまできたら、次はコレに着手できるぞ」くらいの段階で今日はおしまいにしちゃうのです。そうすると、次の日に着手するハードルがぐんと下がります。何しろ頭の中では「コレ」のイメージができてますからね。

「時間を区切る」作戦は、執筆だけに有効なわけではありません。たとえば、家の掃除をする、部屋の整理をする、ゴミを片付けるといった「いくら時間を使ってもキリがない作業」にも向いています。「ではここで30分だけ、部屋を片付けよう」と決めちゃうのです。そしてサッと始めてサッと終わる。

誰しも「作業になかなか取り組めない自分」を自覚するのはいやなものです。何で自分はこうダラダラしちゃうのか。でも「時間で区切る」作戦をとると、作業にサッと自分が着手できるので「自分が状況を制御している感」を味わえ、気分がいいですよ。

「時間を区切る」作戦は、いい意味で「考えずに行動する」作戦でもあります。たとえば「いまから1時間この作業をしよう」というときに「作業がここまで進んだから、もういいや」や「作業はまだこれしか進んでない、困った困った」と考えずに済むからです。つべこべいわず、あれこれ考えず、とにかく作業を進めるのです。区切った時間のあいだだけでいいから、と自分に言い聞かせて。

「時間を区切る」作戦、ぜひあなたもやってみてください。

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結城浩のメールマガジン 2019年3月19日 Vol.364 より

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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。