電子リコーダー/情報の流れを図解する/数学の本質?/活動の成果物はどれだけ長く残るのか/
結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年5月9日 Vol.580
はじめに
こんにちは、結城浩です。
ゴールデンウィークが終わりましたが、あなたはいかがでしたか。
結城はゴールデンウィークに特別なことはなく、日曜日以外は淡々といつもと同じように仕事をして過ごしていました。
そうだ、ちょっと変化がありました。
LUNATICA(ルナティカ)という電子リコーダーを衝動買いしたのです!
LUNATICAはre.corderとも呼ばれていた製品の愛称です。一般には電子リコーダーやデジタルリコーダーという電子楽器の一種になります。リコーダーという枠組みよりも広く考えるなら、ウインドシンセサイザーの一種ともいえますね。
プラスチックの笛としても使えるんですが、それよりも重要なのはMIDI入力装置になるということです。つまり、MIDI音源に接続すればリコーダーの運指でどんな楽器でも(原理的には)演奏できるようになるのです!MacBookやiPadやiPhoneのGaragebandに接続して使えるのです。すばらしい!
購入してまだ数日なのでまだ慣れておらず、使いこなせてはいないのですけれど、楽しくて何曲か公開しています。どうぞお聞きください。とても楽しいです!
◆電子リコーダーLUNATICAを買いました!
以下にmp3ファイルをリンクします(音が出ますのでご注意ください)。
すべて、演奏者は結城浩一人で環境はMacBook Pro + Garageband + LUNATICAです。
◆賛美歌429番
https://audio.hyuki.net/20230506120933-9773c5e042984261-hymn429.mp3
◆グリーンスリーブス
https://audio.hyuki.net/20230506180540-8440ddf92a813114-greensleeves.mp3
◆Lobe den Herren O Meine Seele!
https://audio.hyuki.net/20230507183850-49c9a07c83779866-Lobe_den_Herren_O_Meine_Seele.mp3
それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
目次
情報の流れを図解する
数学の本質を理解するにはどのような勉強が良いか - 学ぶときの心がけ
自分の成果物はどれだけ長く残るのか - 仕事の心がけ
情報の流れを図解する
はじめに
結城は文章を書くのが大好きです。暇さえあれば何らかの文章を書いています。そもそも「本を書く」のが仕事ですから、基本的にはいつも文章を書いていることになります。
自分のコンピュータ上で文章を書くだけではなくてTwitterやMastodonなどのSNSにもたくさん文章を書いています。
そして、あちこちに書いたたくさんの文章をとりまとめて整理し、改めて読み物の形に直して「結城メルマガ」などで読者さんに届けることもよくあります。
ところで、その「情報の流れ」の全体像はどうなっているのでしょうか。今回の結城メルマガでは、その「情報の流れ」についてお話ししようと思います。
「どうなっているのでしょうか」なんて他人事のようですけれど、実際私も全体像を俯瞰して理解しているわけではありません。各部分についてはよく考えていますけれど、全体としてどんな形になっているかを常に把握しているわけではないのです。
そもそも全体像は常に変化しています。たとえば先日もお話ししたようにTwitter APIがうまく動かなくなったことでMastodonに移行するという作業を行いました。こういう移行作業によって「情報の流れ」の全体像は変化するわけですね。
以上のようなことを考えたので試しに図解してみることにしました。次の図です。
今回「情報の流れ」の全体像を図解してみて「ずいぶん複雑になっているなあ」とわれながら驚きました。じっくりと図を眺めてみると気がつくことがいくつかあったので、以下の項目についてお話ししようと思います。
図の解説
ストックの中核
結城のアクセス先
読者のアクセス先
インクリメンタルな環境改善
一貫して考えていること
あなたは、結城と同じように、あちこちに書いている文章をどう把握・管理するかを考えているでしょうか。もしもそうなら、今回のお話は少し参考になるかもしれません。
なお以下では、あまり技術的な詳細には触れず、「どういう考え方をしてこのような構成にしているか」を中心にお話ししたいと思います。ご了承ください。
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