打ち合わせでは「まとめ」が大事(コミュニケーションのヒント)
※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。
打ち合わせをしたとき、一番大切なのは、最後の「まとめ」です。途中の話し合いで「うん、そのアイディアいいね、それでいこう!」とどんなに盛り上がっても、最後の「まとめ」を忘れると失敗する可能性が高くなります。
まとめをする人は、打ち合わせの最後に、
・決まったことは何か
・決めようと思ったけれど決まらなかったことは何か
・各人のアクションは何か(そして〆切はいつか)
・次回の打ち合わせはいつか
などを声に出して整理します。そして、それを参加者全員に聞いてもらい、再確認してもらうのです。もちろん、必要があったら各人から補足してもらいます。後日確認するのではなく、その場で確認し合うことが大切です。そこには参加者がみんな集まっているので、理解のずれをすぐ解消できるからです。
まとめをする人は、あわてず、はしょらず、淡々と機械的に言った方がよいでしょう。口頭による箇条書きのような感覚です。
まとめの例:
・デモの日付は○月○日に決まりました。
・リーダーは開発部の○○さんに決まりました。
・考えられる問題点は、AAA、BBB、それからCCCです。
・問題点のAAAとBBBは開発部の○○さんが次回まで検討します。
・問題点のCCCについては企画部の○○さんが次回まで検討します。
・次回の打ち合わせは○月○日です。
以下のようなまとめは危険です。
危険なまとめの例:
じゃ、デモは来月の中頃ということで。
問題点もいろいろと出てきましたが、
まあ、さっき話した通りということで、
それぞれに検討しておきましょう。
え? なぜ危険かって? では、改善点を説明しますね。
・「来月の中頃」のような表現にはしない。
「○月○日」のようにできるだけ具体的にすること。
・「問題点もいろいろと出てきた」や「さっき話したとおり」ではなく、
問題点をもっと明示的に表現すること。
・「それぞれに検討」ではなく、
各問題点を解決する具体的な担当者の名前を挙げること。
もちろん、打ち合わせの内容によっては「あいまいな結論」になることもありますよ。でも、そのときには「はっきりと決まっていない」ということを「はっきりさせておく」のです。
デモは「来月の中頃」というところまでは絞れましたが、
具体的な日付まではまだ決まっていません。
デモの日時については広報部の佐藤さんが日時を検討するということにしましょう。
このように「決まっていないことをはっきりさせる」のが大事ですね。
打ち合わせをするときには、最後の「まとめ」のための時間を確保しておきましょう。時間ぎりぎりまで粘って議論を重ねようというのは、打ち合わせとしては問題があります。
繰り返します。ぎりぎりまで議論するのは実は誠実な態度ではありません。今回みんなが集まって、
・決まったこと
・決まらなかったこと
・個々の項目の責任者(ボールを持った人)
を明確にすることが「まとめ」です。ここをきっちりできるのが強い組織といえましょう。
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※Photo by webtreats.
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