自分の文章をなかなか公開できない(文章を書く心がけ)
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自分の文章をなかなか公開できない(文章を書く心がけ)

質問

結城さんのいろいろな文章を読んで、私もブログを始めたくなりました。

ただ、自分の内面をさらけ出すのは、やっぱり勇気がいります。公開を何度も考えましたが、なかなか行動に移せません。

Web日記やブログ、Twitterを長年続けている結城さんから、何かアドバイスをいただけませんか。

結城浩のメールマガジン 2019年1月8日 Vol.354 より

回答

ご質問ありがとうございます。また、結城の文章をお読みくださり、感謝です。

慣れるまでは、なかなか自分の文章を公開することができないものです。それはあなただけではないと思いますよ。

まず、あなたが書いた文章を公開するかどうかというのは、100%あなた自身の選択です。誰かから強制されるものではありませんし、誰かから禁止されるものでもありません。あなたが公開しようと思ったタイミングでいいし、無理しなくてもいいのです。

一つ言えるのは、文章を書く側の人(つまりあなた)が意識するほどは、文章を読む側の人(つまり読者)は意識しないものです。「こんなこと書いたらどう思われるだろうか」と意識するのは大事ですが、意識し過ぎる必要はありません。リラックスして「試しに公開してみる」くらいの感覚でもいいと思います。

そもそも、書き手が気にするほどは多数の人には読まれませんし、反応も来ません。一生懸命「読んで読んで!」と宣伝すれば別ですけれど。

その一方で、文章を公開することで得られるメリットはたくさんあります。文章を読む力や書く力は確実に磨かれるといえます。「読むのは自分だけである」というのと「誰か一人でも自分以外の人が読むかもしれない」というのとでは全然違います。

変な言い方になりますが、あなたが公開をためらう意識が大きいほど、公開したときの文章力向上は大きいかもしれません。それだけ自分の文章を意識的に書くことになるからです。

ご質問の中であなたは「内面をさらけ出す」という表現をしました。あなたがどのような文章を公開しようと思っているかはわかりませんが、文章は必ずしも「内面をさらけ出す」ものでもないように思います。また、現実問題として「内面をさらけ出す」ような文章を書くのは難しいです。文章を通して自分の考えていることを人に伝えるためには、しっかりと考えを深める必要があるからです。その意味では、公開することを前提として文章を書くことは、自分の考えを整理し、深める働きもあるといえるでしょう。

あなたは「公開を何度も考えた」ということですので、自分の文章を公開するかどうかを迷っているわけですよね。私の考えはこうです。

 文章を書くかどうか迷っている人は、書き始めた方がいい。
 文章を公開するかどうか迷っている人は、公開した方がいい。

きっと、新しい世界が広がると思いますよ。

ご質問ありがとうございました。

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結城浩

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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。