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夫婦でカフェで過ごすということ(日々の日記)

「代官山の蔦谷書店+スタバ」というと、おしゃれな人は「ああ、あそこね。いいよね」というらしいです。

結城はそういう方向はうとくて、家内から聞いて初めて知ったんですが。

そういえば、Facebookでもいろんな方が代官山の蔦谷書店についてかいていたなあ〜というくらいの認識でおりました。

奥さんにひきずられ^H^H^H^H^H^Hといっしょに、休日をスタバで過ごすという経験を最近何回か繰り返して、少し思うところがあったので、こうやってnoteに書いてみようかなと思っています。

論説文ではなく、単に思ったこと、気付いたことをさくさくと書いているだけですので、論旨の乱れはご容赦。

東京近郊に住んでいるといいのは、おしゃれな空間には事欠かないということ。奥さんお気に入りのおしゃれ空間はたっぷりあるし、こちらはフリーランスの身ですから、平日の昼間からカフェにでかけても上司から緊急連絡で呼び出されることはありません。これはとてもよいことですね。

で。代官山の蔦谷書店というのは、結城もよく把握していないのですが、スターバックスと融合していまして、抹茶ティーラテ(ソイ)を注文して、そのまま本屋さんの中で、売り物の本を読みながらゆっくり過ごせるという優れものなのです(と教えられて知った)!

これは、初めて体験したときには衝撃でした。「えっ!これ、売り物の本だよね?ここで、飲みながら読んでもいいわけ?」みたいな。

そして、それよりも感激したのは、まわりにいっぱいMacBook Airを広げてお仕事している人がいる!ということ。本屋さんの中で、エスプレッソ飲みながらノマドしてるし!うわおしゃれ!みたいな。

お店の人から怒られないとわかってから(小心者)、結城は『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』の再校ゲラを代官山蔦谷書店で全部読みました。ある平日の午後ですね。奥さんに「今日は代官山のスタバに行きます」と宣言され「はい、わかりました」と答えた日の午後のことです。

その日の午後、結城はずっと再校ゲラを読んでいました。紙です。フリクションボールペンで朱を入れながら、ばさばさと。そして奥さんはあちこちの本棚からデザインの本や建築の本といったアート系の本を持ってきては熟読していました。

その間、特に会話という会話はありません。

でも、一日が終わって家に帰ってきたら、奥さんは上機嫌。「あー楽しかった。また行きましょうね!」とのこと。

不思議だなあ、と思いました。

私は何をしたわけでもない。奥さんと有益な会話をしたわけでもない。奥さんが語る愚痴を聞くわけでも、奥さんをほめたたえるわけでもない。私と奥さんの二人は、無言のまま。私は再校ゲラをずっと読んでいた。

私たちは、ただ、いっしょに午後をすごしただけ。

今日。『数学ガールの秘密ノート/丸い三角関数』が書店に並び始めようとする今日になって、結城はあの日の午後のことを思い出す。夫婦で、二人で、カフェで、向かい合って、私はゲラを読み、奥さんは好きな本を読む。会話はない。ただ、同じ時間に同じ場所にいただけ。

そのことが持つ意味を考える。

すべてが言葉になるわけではなく、すべてが論理で整理できるわけでもない。

すべてが説明できるわけでもなく、すべてが相手に伝達できるわけでもない。

でも、きっと。

あの日の午後のひとときは、私たち夫婦にとって大切な時間だった。

私は、そんなふうに思うのです。


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