見出し画像

小説家、読者との距離感を考えつつも不安になる(文章を書く心がけ)

質問

結城さんに質問です。

作者は、読者との距離感をどうとらえると良いでしょうか。

ふだん、小説を書いています。自分の好きなことが届くよう、丁寧になるべく読者のことを考えるように心がけています。読者は、小説を読むか否かを自由に選択できますし、自由な感想を持てます。そのことに敬意は持ちたいですし、読者の反応をうまく引き出せないときがあっても、継続して作品を作ろうと思います。

……と、ここまでは良いのですが、いざ作品を出すには、すごく勇気が要ります。不安にもなります。つまらないことを気にしてしまいます。

読者を信頼したいですが、期待が大きすぎるのかもしれません。かといって距離を取ると、せっかく良い感想を受け取っても、気持ちが希薄になってしまいます。大切に感想を受け取れてない気がします。

読者との距離感をどうしたら良いでしょうか。

結城浩のメールマガジン 2020年5月5日 Vol.423 より

回答

ご質問ありがとうございます。

小説を書いていらっしゃるのですね。あなたは、読者のことを考えていらっしゃるので、あなたの抱いている感覚や質問は非常に大切だと思います。

といっても、私があなたに「こうしたら良い」と断言するわけにはいきません。ですから、以下に書くのは、あくまで私が思っていることです。あとはあなたのご判断で。


ここから先は

2,541字 / 1画像

¥ 200

いただいたサポートは、本やコンピュータを買い、さまざまなWebサービスに触れ、結城が知見を深める費用として感謝しつつ使わせていただきます! アマゾンに書評を書いてくださるのも大きなサポートになりますので、よろしくお願いします。 https://amzn.to/2GRquOl