大空は恋しき人の形見かは物思ふごとにながめらるらむ
#酒井人真 (さかゐのひとざね) #古今和歌集 0743 #jtanka #短歌 #恋
大空は恋しいあの人の思い出の品なのでしょうか。いえ、そんなことはありません。なのに、物思いにふけるたびに自然と大空をぼんやりながめてしまうのはどうしてなのでしょう。
「形見」はここでは「昔を思い出させる記念のもの」の意味。
「かは」は反語を表す係助詞。
「ながめらるらむ」は「ながめ+らる+らむ」。「ながめ」はマ行下二段活用の動詞「ながむ」の未然形。「らる」は自発の助動詞「らる」の終止形。「らむ」は推量の助動詞「らむ」の終止形。ここでは反語に呼応して、原因・理由を疑問として表している。
おほぞらは こひしきひとの かたみかは ものおもふごとに ながめらるらむ
おおぞらは こいしきひとの かたみかは ものおもうごとに ながめらるらむ
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