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読み切り漫画は描けるけど、連載漫画が描けない! 物語はどうやって作ればいいの?

質問

連載漫画が描けずに悩んでいます。

私はこれまで、30ページから50ページの読み切り作品を中心に漫画を描いてきました。その中には「連載にしてみよう」と言われた作品もあったのですが、いつも続きが考えられず、話が流れてしまいます。

私は主に「自分が気づいたこと・感動したこと・思い浮かんだシーン」から話を膨らませます。読み切りというのはまさに「その部分」を描きたくて作ったお話ですから、伝えたいことを描き終えてしまうと満足してしまい「じゃあ、そのキャラの続きの話を…」と言われても、何を起点に話を広げていいのかわからなくなってしまうのです。

そこで「キャラ」から話をつくってみようと、設定を考え、自分でも好きなキャラができたなっと思っても、いざ物語にしましょうとなるとまったく動きはじめません。キャラはできてもそれがストーリーにつながりません。伝えたいことがないと物語の組み立てがわからないという感じなのです。

発想の転換が必要だと感じているのですが、どうすればいいかわかりません。何かアドバイスをいただければ幸いです。

結城浩のメールマガジン 2018年6月12日 Vol.324 より

回答

ご質問ありがとうございます。

私には漫画は描けません。でも、物語を書くときに心がけていることがありますので、その話を書いてみようと思います。

物語を進めていくためには「登場人物本人」と「登場人物が置かれた状況」という二つの要素が大切です

物語を進めていくために大切な要素が二つあります。

まず一つは「登場人物本人」のこと。結城は「登場人物本人」を、人格を持った存在としてきちんと扱うことを心がけています。作者の都合で勝手に動かすことはできませんし、登場人物が語る言葉にじっと耳を傾ける必要があります。登場人物は生きているからです。

そしてもう一つは「登場人物が置かれた状況」のこと。登場人物がどういう状況に置かれるかは作者が考えるわけですが、登場人物が《最も困る状況》を作ることが大事です。そこを手加減してはいけません。これはあくまで比喩ですが、作者は崖っぷちに立っている登場人物の背後に回り思いっきり背中をどーんと突き飛ばす。そういう感覚です。登場人物を容赦なく《最も困る状況》に突き落とします。「背中をどーん」が大事なのです。

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読み切り漫画は描けるけど、連載漫画が描けない! 物語はどうやって作ればいいの?

結城浩

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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。