やりたいことはどうやって見つけるの?
質問
結城先生へ。
将来の夢や、自分のやりたいことというのは、どのようにして見つければいいのでしょうか。
ある作業をしているときに「これはなんの役に立つのだろう」と疑問に思い、やる気が出てこないことがあります。
回答
そうですねえ。これこれこうすればあなたの夢は見つかりますよ、なんて答えはいかにもなさそう。ただ、ヒントになりそうなことはあります。それは、夢を見つけようとしているが夢がわからないとき、実は、自分自身というものがよくわかっていないのかもしれないこと。
よく「自分探し」のように揶揄されることもありますが、そういう大げさなことではありません。自分の好きなもの、自分のテイスト、自分がしっくり来る感じ、そういうものをよく知らないという意味です。
若い時代には特に、まるでスライムのように自分の姿がグニャグニャしています。そんな中で、よしこれが自分の夢、自分の道だとはわかりません。
なので、とにもかくにもいろんな経験は必要そうですね。自分を知るための経験です。経験といってもさまざまなレベルがあります。勉強も、読書も、旅行も、音楽や映画なども。人付き合いも。プログラミングなんかも。その中で、費用対効果が大きいものの一つには読書があるでしょうね。
これは何の役に立つのかと思ってやる気が出ないこともあるでしょう。そこから何を受け取るかは難しいところ。ははーん、私はこういうのは向かないんだなと思う場合もあるでしょう。が、完全にシャットアウトするのはあまりオススメはしないです。初期の枝刈りはミスしたときのダメージが大きいから。
それから、数学の勉強のように、さっぱり意味がわからなくて、一見無意味に思えても、あとあと「あっ、こういうところで再会するのか…」というものも世の中にはたくさんありますね。その意味では「出会い」も大事。
いろんな経験をして自分を知るのだけれど、性急な判断は要注意。良い人や良いものとの出会いを大事にしつつ、よく考える。そして、あとは運です。
大事なのは運が回ってきたときにそれに気づき、生かせるように準備を怠らないことです。頑張ってね!
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