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レポートそっちのけで調べ物/苦手分野の学習方法/連載記事の書籍化/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2021年2月2日 Vol.462

目次

・レポートそっちのけで調べ物をしてしまう - 仕事の心がけ
・空間図形など、苦手意識のある分野を学ぶときにどうすればいいか - 学ぶときの心がけ
・連載記事を書籍化するときに気を付けたこと - 本を書く心がけ

はじめに

結城浩です。

いつもご愛読ありがとうございます。

もうすぐ刊行の『再発見の発想法』の再校ゲラを読み終えて編集部に戻しました。これで私の手からほとんど離れたことになります。

それと前後して『再発見の発想法』の書影が到着しました。表紙イラストは『プログラマの数学』の表紙も描いてくださった大塚砂織さんです。すてきな表紙ですね!

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今回の『再発見の発想法』は、久しぶりに数式がほとんど出ない本となりました。気軽に読むことができて、しかも知的刺激が満載の本ですので、幅広い読者さんに楽しんでいただければと思っています。

すでに紙の本・電子ともに予約が始まっています。応援よろしくお願いします!

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手を洗うときの話。

手を洗うときには、手が「世界全体」であるというイメージを心に抱いて洗います。

一部の国だけを洗うのではなく、世界全体をすみずみまで洗います。

指の先も、手首も、手の甲も、手のひらのしわも、指の間も、親指も。

世界全体を丁寧に洗います。

* * *

それでは今週の結城メルマガ、どうぞごゆっくりお読みください。


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レポートそっちのけで調べ物をしてしまう - 仕事の心がけ

質問

私は、レポートなど期日のある書き物をするときに、わからないことがあると調べ物をします。

ところが、調べること自体がおもしろくなってしまい、レポートとあまり関連のないところまであれこれ調べてしまいがちです。結局、全体がとっ散らかったままとなりレポートが期日までに完成しないという経験がよくあります。

だからといって本来のテーマに集中しようとすると、一気に情熱が冷めてしまって調査も執筆も進まなくなってしまいます。

目的意識は頭でわかっているのですが、なかなか上手くいきません。

結城さんは、レポートをまとめるときのような「集中力」をどうやって維持していますか。

回答

ご質問ありがとうございます。

調べるのがおもしろくなってレポートが進まないというお気持ちはよくわかります。以下の順番でお話ししましょう。

・レポートの目的
・逃避としての勉強は危険
・穴を掘る
・モードを切り換える
・作業ログを大切に

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