結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2018年5月8日 Vol.319
■16Personalitiesという性格診断テストで「提唱者」になりました
■模擬試験は校内順位一桁なのに定期試験は平均点以下になる理由
■大人になってからの数学の学び直し
■他人から怒られないように気を付けたい
■25年前に起きた素敵な出会いと25年後のあなたにお願いすること
はじめに
結城浩です。
いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
『数学ガール/ポアンカレ予想』はありがたいことに売れ行き好調のようです。
一部の書店さんでは『数学ガール/ポアンカレ予想』刊行記念の《クリアファイル》が提供されています。
Twitterで検索してて「《クリアファイル》……いいなあ」と思っていたら、先日編集部から二つ送っていただきました。書籍よりも大きなA4サイズなので、不思議な感動がありますね。感謝です。
◆数学ガールのクリアファイル
このクリアファイルを入手できる可能性のある書店さんは、北海道から沖縄まで92店舗。リストを以下に置きました。ページ末尾の「クリアファイル情報追記」をごらんください。
◆クリアファイル取り扱い店舗一覧(追記を参照のこと)
https://mm.hyuki.net/n/n6af32706eb17
ところで、先ほどの写真で右に写っている無印『数学ガール』は2007年刊行。そして左に写っている最新刊『数学ガール/ポアンカレ予想』は2018年刊行。二冊の間には実に11年もの時間が流れていたのでした。
11年前、というとあなたはどこで何をしていましたか。
長い年月の間、継続して応援してくださる読者さんに心からの感謝を捧げます!
◆『数学ガール/ポアンカレ予想』
http://www.hyuki.com/girl/poincare.html
目次
・はじめに
・目次
・16Personalitiesという性格診断テストで「提唱者」になりました
・模擬試験は校内順位一桁なのに定期試験は平均点以下になる理由
・大人になってからの数学の学び直し
・他人から怒られないように気を付けたい
・25年前に起きた素敵な出会いと25年後のあなたにお願いすること
・おわりに
16Personalitiesという性格診断テストで「提唱者」になりました
ネットで見かける16Personalitiesという性格診断テストをときどき実行します。
◆無料性格診断テスト16Personalities
https://www.16personalities.com/ja
◆無料性格診断テスト16Personalities(スクリーンショット)
結城はいつも「提唱者」になります。他のタイプにはなったことがありません。
◆“提唱者”型の性格(INFJ-A / INFJ-T)
https://www.16personalities.com/ja/infj%E5%9E%8B%E3%81%AE%E6%80%A7%E6%A0%BC
◆“提唱者”型の性格(INFJ-A / INFJ-T)(スクリーンショット)
「提唱者」型の性格について書かれている文章をふむふむと言いながら読むと、確かに自分に合致しているところが多いと感じます。
ところで、こういう性格診断が「当たる」のはいわば当然といえます。なぜなら「あなたは自分のことをこうだと思いますか?」という質問にたくさん回答しているわけですから。たくさん情報を与えているのですから、それらを総合して診断した性格が当たっているのはあたりまえです。
その意味で、性格診断を「当たっているかどうか」で見るのは少し違うと思います。性格診断のポイントは「自分自身の注意点を改めて見直す」というところにあるのでしょう。同じような答え方をした多くの人が陥りがちなパターンやトラブルを前もって知るのが大事なのです。その仕組みはちょうど「この本を買った人は、こんな本も買っています」というレコメンデーションと同じです。「このような回答をした人は、こんなトラブルを起こしています」というアドバイスが提示されているわけですね。
たとえば「提唱者」型の性格に書かれている文章の中には「提唱者型の人達にとって本当に最も重要なのは、自分自身を大切にすることです」などと書かれています。以下に引用します。
提唱者型の人達にとって本当に最も重要なのは、自分自身を大切にすることです。自身の信念に夢中になるあまりに、自分の限界を超えることは確実にあり得ることで、その熱意が度を超えると、疲れ切って健康を損ない、ストレスを抱えます。これは、特に対立や批判に立ち向かう際に現れます。
なるほど、これは確かに自分に当てはまりそうなアドバイスです。
ところで結城は、このような性格診断を実施するときに必ず「自分と正反対の回答をしたらどうなるか」も合わせてやってみます。すべての回答に対して正反対の回答をしたら、自分と正反対の性格がわかる理屈ではありませんか!
16Personalitiesでやってみたところ「起業家」になりました。
◆“起業家”型の性格(ESTP-A / ESTP-T)
https://www.16personalities.com/ja/estp%E5%9E%8B%E3%81%AE%E6%80%A7%E6%A0%BC
◆“起業家”型の性格(ESTP-A / ESTP-T)(スクリーンショット)
文章を読んでみると「うん、正反対かどうかはわからないけれど、確かに自分とは違う性格だ」という内容になっていましたね。
あなたはどんな性格になるでしょうか。
◆無料性格診断テスト16Personalities
https://www.16personalities.com/ja/%E6%80%A7%E6%A0%BC%E8%A8%BA%E6%96%AD%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88
模擬試験は校内順位一桁なのに定期試験は平均点以下になる理由
質問
自分は「模擬試験」では校内順位一桁になることがあるのに、「定期試験」になると平均点以下になることが多いです。
これはなぜでしょうか。原因が謎です。
回答
ご質問ありがとうございます。
「原因が謎です」とのことですが、原因は明らかですよ。
校内の他の人に比べると、定期試験対策の勉強をあなたがしていないからでしょう。
模擬試験は実力テストですから、定期試験対策のようなピンポイントでの準備はできません。ですから、相対的にあなたの校内順位がアップするということなのだと思いますよ。
模擬試験のような実力テストでいい成績を取っているからいいじゃないかと思うこともできますけれど、本当に実力があるなら定期試験でもいい点がとれるはずでしょう?
また、模擬試験と定期試験でそれだけ変化が大きいということは、あなたの学校では定期試験が特に対策しやすいスタイルになっている(準備すれば高得点が取れる)ということを示しているのかもしれません。ですから、準備している人は高得点を取り、そうでない人は点がドンと落ちる。
言い換えると、校内との比較で自分の状況を判断するのはあてにならないということかもしれませんね。模擬試験での校内順位も、定期試験での成績も、どちらも校内との比較です。
日頃の勉強をちゃんとやっているかを反省しましょう。地頭だけで勝負してませんか?
ご質問ありがとうございました。
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