緊張と体調不良/ほめることが苦手/漢字とひらがなの使い分け/思考の言語化/人に相談できない/
結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年7月9日 Vol.380
目次
・緊張と体調不良
・ほめることが苦手 - 教えるときの心がけ
・漢字とひらがなの使い分け - 本を書く心がけ
・思考を言語化するのが苦手
・辛いときや悲しいときでも人に相談できない - コミュニケーションのヒント
はじめに
結城浩です。
いつもご愛読ありがとうございます。
今回の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
緊張と体調不良
質問
作業に集中したり、ストレスを感じる環境にいたりすると、身体が緊張して、あとから肩こり・首こり・頭痛といった体調不良に悩まされます。
結城さんはそのようなことはありますか。もしあれば、対処法をお聞かせ願いたいです!
自分では温める、ストレッチするくらいしか思いつきません。
回答
ご質問ありがとうございます。
私は以前たいへんな頭痛持ちでしたが、肉類よりは野菜類を多くとり、ヨーグルトなどでお腹の調子を整えるようになってから、頭痛はほとんどなくなりました。
体を冷やしたり疲れたりすると、私の場合には喉が痛くなります。喉の痛みは私の体調をはかる指標になります。
対処法というほどではありませんが「あ、何だか変かも……」と思ったら「すぐに葛根湯を一包飲む」ようにしています。携帯しやすいスティック型のものを箱買いして、つねに数本持ち歩いています。
葛根湯を飲んで少し経つと身体が温まり急激に喉の痛みが引いて楽になるのがわかります。外に出ているときに身体を温めるのは難しいので、葛根湯はとてもいいですよ。水分を多めにとります。
家にいるときには葛根湯の他に「お腹にドライヤーの温風を当てる」という対処法もよくやります。体調が崩れかけているとき、とても効くんです。
私は洗面所だけじゃなくて寝室にもドライヤーを常備しています。旅行用の小型ドライヤーを「お腹あたため専用ドライヤー」としているのです。気分が低調なとき、夜眠る前、朝起きて何となく気分が乗らないとき、どんなときでもドライヤーの温風をお腹や背中や太ももやお尻に当てるとすごくいいです。もしやってみるなら火傷には注意してくださいね。
外でも自宅でも、ストレスを感じたり疲れたりしたときには「目を閉じる」という対処法もなかなかいいものです。十分でも、五分でも、それが難しいならたとえ一分でもいいから目を閉じてぼうっとするのです。眠りこむのが恐いなら数分後にタイマーをセットします。これは驚くほど気分が変わります。
なお、私は医者ではありませんし、健康に関わる話ですので、以上はあくまで「私の場合の話」です。試す場合にはご自身の判断でお願いします。
ご質問ありがとうございました。
ほめることが苦手 - 教えるときの心がけ
質問
ほめることが苦手です。
私は情報理工系の博士学生なのですが、後輩の論文や発表にコメントを入れることがときどきあります。できる限りほめることを意識するのですが、あまりほめる場所が見つけられず、うまくいきません。
後輩の研究や発表がおもしろくないわけではありません。でも「指導」として伝えないといけない部分と、ほめる部分を両立できないのです。
たとえば後輩の発表にコメントするとき、内容はおもしろいと感じていても、発表がうまくないとスライドの作りや喋り方にばかりコメントしてしまい、批判的になってしまいます。批判的なことはいいと思うのですけれど。
私自身、先輩に「このアイデアはおもしろい」や「ここ頭いい」などと言われると研究意欲がすごく湧きます。ですから後輩も積極的にほめて、研究室全体に「ほめる文化」を定着させたいのです。
結城先生がコメントするときに意識していることや、ほめる方法論などがあれば教えていただけるとうれしいです。
回答
ご質問ありがとうございます。
一般的に、批判することよりもほめることの方が難しいものです。特に、的確にほめることは難しいですね。悪い点や直すべき点は見つけやすいですが、うまくいってるものはうまくいっているがゆえに気付きにくいからです。
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