春雨の降るは涙か桜花散るを惜しまぬ人しなければ(大伴黒主)
#大伴黒主 (おおとものくろぬし) #古今和歌集 88 #jtanka #短歌 #春
春の雨が降るのは春が流す涙なのでしょうか。だって、桜の花が散るのを惜しまない人なんていません。誰しもみな、桜の花が散るのを惜しんで涙を流します。人と同じように、春もまた涙を流しているのです。春の雨という形で。
「人しなければ」の「し」は強調を表す副助詞。「……し……ば」という形で使われることが多い。「ば」は順接の仮定条件や確定条件を表す接続助詞。強調の「し」は、現代語の「必ずしも」「誰しも」「折しも」「果てしない」「ただし」の「し」に通じている。
はるさめの ふるはなみだか さくらばな ちるををしまぬ ひとしなければ
はるさめの ふるはなみだか さくらばな ちるをおしまぬ ひとしなければ
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