高校二年生、成績はいいけれど不安(学ぶときの心がけ)
質問
現在、公立の高校二年生です。
数学はおそらく得意な方で、進研模試だと偏差値80くらい出ます。
が、簡潔に言うと、わからないことが多く感じて不安です。問題に出会うたび、「あ、ここ、わかっていないかも」「忘れちゃいそうだな」「このままで先進むのこわいや」と思ってしまいます。
この不安感とはどう向き合えばいいでしょうか。
不安感を感じ始めたのは高校数学を始めたころからです。
成績は下がっていません。
結城浩のメールマガジン 2018年8月28日 Vol.335 より
回答
ご質問ありがとうございます。
あなたが感じている不安感というのは、学ぶときにどうしても感じる「健全な不安感」であるという印象を持ちました。
「健全な不安感」というのは《わかったふりをする》状態の対極にあるものの一つといえそうですね。あなたが感じているその不安感をうまく手懐け、飼い馴らすなら、それはあなたが学びを進めていく上での強い動力源になってくれるかもしれません。
《自分はわかっていない》という不安感を、《だから自分はだめだ》のような自己否定につなげないように十分に注意しましょう。
また《このままで先へ進むのはこわい》という不安感が強いあまり、まったく進めなくなってしまうのも困ります。
《自分はわかっていない》という不安感は《どうすればもっとわかるようになるだろう》という方向に結びつけるようにしましょう。あるいはまた《何ができれば、わかったといえるんだろう》のようにメタ認知に結びつけるのもいいですね。自分の不安感を動力源にするとはそういう意味です。
《このままで先へ進むのはこわい》という不安感は、《何度でも粘り強く戻ってくればいいのだ》という姿勢に結びつける方法があります。ここでも《自分がこわいと考えるのはどうしてだろうか》とメタ認知に結びつけてもいいですね。大事なのは不安感を足を止める理由にしないことです。
あなたは成績がいいので自己否定に向かう可能性は少ないかもしれませんが、油断は禁物です。「健全な不安感」をうまく飼い馴らしてきちんと前進してくださいね。
ご質問ありがとうございました。
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