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働きたくない/専門的な話をするとき/暗記/試験が悪いと落ち込む/言いたいことばかり言う人/

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年10月1日 Vol.392

目次

・専門的な話をするときのレベルで迷う - 教えるときの心がけ
・暗記の話 - 学ぶときの心がけ
・試験の結果が悪いと落ち込んでしまう
・自分の言いたいことばかり言う人が多すぎる - コミュニケーションのヒント
・働きたくない - 仕事の心がけ


はじめに

結城浩です。

いつもご愛読ありがとうございます。

* * *

新作の話。

『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』は、残っていた原稿も編集部に先週送付することができ、本当に脱稿となりました。感謝です!

今週は本書のイラスト打ち合わせがあります。いつものメンバーでの打ち合わせですけれど、今回はいつもとはちょっと違う本なので、そのあたりの調整と意識合わせが中心になるでしょう。楽しみです!

その後のイベントとして、初校と初校読み合わせ、再校と再校読み合わせ、著者サイン本の準備などが控えています。そうだ、恒例の《サイン本無料プレゼント》の準備もしなくては。

本書では数学が苦手な「ノナちゃん」という女の子が新しく登場します。いつもの登場人物との《対話》がどのように繰り広げられるのか、どうぞお楽しみに!

中学生・高校生はもちろんのこと、保護者の方や教育に携わる方に幅広く読んでいただきたい一冊です。

ぜひ応援よろしくお願いいたします!

◆『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』(アマゾン)

* * *

数学の魅力と五つの感受性の話。

佐野岳人さんが松森至宏さんと語っているVoicyが公開されているのでご紹介します。Voicyというのは音声で情報提供するというボイスメディアです。

佐野さんのVoicyは「働き方や学び方が多様化している現在、働きながら学んでいる方や、一度社会に出てから再び大学に入り直した方々をゲストにお招きして、個々人のライフスタイルに合った学び方を一緒に探るラジオ」とのことです。

◆「34歳からの数学博士」佐野岳人 - Voicy

数学の魅力と五つの感受性」というタイトルで、仕事と数学の両立や、数学の魅力、大学数学にどう向かうかといった話題が語られています。10分単位で区切られているので聞きやすいです。

◆第1回 松森至宏さん - 数学の魅力と五つの感受性

* * *

Webサイトの話。

先日、Twitterで「あなたはいま、このツイートをどんな環境で見ましたか」と尋ねたことがあります。回答数は1301個あり、四つの選択肢の割合は以下の通りでした。

・スマートフォンの類で見た(79%)
・タブレットの類で見た(4%)
・PCの類で見た(17%)

正式なアンケートではなく、しかも結城のツイートが届く範囲というざっくりした問いかけですけれど、それでも「約8割がスマートフォンの類でツイートを読んでいる」ことは重要な意味を持ちます。

もしもWebサイトをTwitterで宣伝するときには、スマートフォンでちゃんと読めるようになってないとたいへんまずいわけですよね。まあ、こんな話はいまさらですけれど。

なぜこんなことを書いているのかというと、Twitterで宣伝されているWebサイトなのに、スマートフォンで読めない場合がしばしばあるからです。PCでは読みやすいのだろうけれど、スマートフォンでは読みにくかったり、そもそもうまく表示されなかったりするケースがあります。

そういうとき結城は「この宣伝をした担当者は多くのユーザがこのWebサイトをどういう環境で見ようとするか考えなかったんだろうな」と想像します。これは《相手のことを考える》や《読者のことを考える》という姿勢に反しているわけですね。

《相手のことを考える》という愛の原則は驚くほど広く応用できます。たとえばWebサイトにサポートの電話番号を書くならば、その番号に電話を掛けてみる。メールアドレスを公開するなら、そのメールアドレスにメールを出してみる。「詳しくはこちらをご覧下さい」とリンクを表示するなら、そのリンクをたどってみる。これらはすべて《相手のことを考える》態度といえるでしょう。

具体的なWebサイトの批判が目的ではないので詳細は書きませんが、ある公共団体が運営する自然公園がありました。そこに行こうと考えて公式Webサイトを調べたところ、驚くことに「開園時間」の情報がありませんでした。さらに「駐車場の有無」ならびに「園内地図」も情報がありません。このWebサイトの作成者は、読む人が何を求めてこのWebサイトに来ると思ったのだろう……と首を傾げてしまいました。

実は《相手のことを考える》というのは、それほどまでに難しいことなのかもしれませんね。

私も他山の石としなければ!

* * *

両手を使う話。

自分の生活の《丁寧度》を簡単にアップする方法を考えました。生活に潤いをもたらし、きちんとしたリズムと、落ち着きがやってくる簡単な方法です。

それは「片手を使って物を持てる場面であっても、あえて両手を使う」という方法です。簡単でしょう?

たとえばノートパソコンを取るとき。あるいは食卓のお皿を片付けるとき。誰かに本を渡すとき。コップで水を飲むとき。片手でできる場面であっても、あえて両手を使うのです。

不思議なくらい気分が変わります。ぜひやってみてください。

礼儀作法の心得でも似た話を耳にしたことがあります。自分が扱う物が、あたかも非常に高価な年代物で、しかも壊れやすい物であるかのように扱うのです。そうすると、自然に礼儀作法に適った所作になるんだそうです。なるほど。心と身体の関係って不思議ですね。

そういえば、ある朝の私の体験です。

妻が台所でスイカを小さく切って食べていたので、私は「そのスイカ、ちょっと両手で持って食べてみて」と依頼しました。

彼女は両手でスイカを持ち直し、食べながら私を上目遣いで見ます。「こう?」

たいへんかわいい。

* * *

それでは、今回の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。

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専門的な話をするときのレベルで迷う - 教えるときの心がけ

質問

仕事などで、ある程度専門的な話をするときに、どのレベルから話すか迷うことがあります。

専門用語を交えたところから話せばいいのか、それとも平易な言葉で話せばいいのか。

相手のプライドを傷つけないように話したいのです。

回答

ご質問ありがとうございます。

どうやって専門的な話をするかというのは簡単な話ではないですね。いつも議論しているような相手ならばいいのですが、知識や理解に差がある相手に伝えるのは神経を使います。

あなたのように「相手のためにどのレベルで話せばいいか」と考えるのはすばらしい態度だと思いますし、とてもいいことです。

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結城浩

書籍執筆者。著書に『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など。http://bit.ly/hyuki-mm にて「結城メルマガ」をnote配信中。https://bit.ly/girlnote にてcakes連載中。2014年度日本数学会出版賞受賞。

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