文系でもプログラミングは可能か(学ぶときの心がけ)
質問
こんにちは。通信制大学に通っている大学生です。
在学中になにか学んでおきたいと思ったとき、「プログラミング」に興味を持ちました。
そこでお聞きしたいのですが、数学とは疎遠のいわゆる「文系」でもプログラミングは可能なのでしょうか。
回答
ご質問ありがとうございます。
もちろんです! 数学とは疎遠の人でも、プログラミングは可能です。ぜひ、やりましょう!
プログラムを書くことは、文章を書くことに似ています。文章に易しいものから難しいものまであるように、プログラムにも易しいものから難しいものまであります。もちろん、難しい数学を理解しなければ書けないプログラムというものもありますが、それがすべてではありません。
プログラミングは、興味や機会があるときに触れておくといいですよ。まったくやってないのと、ちょっとでもやったことがあるのでは大きく違いますから。ぜひ、やりましょう。
先取りして一つだけ注意しておきますね。プログラミングに慣れていない人にありがちな失敗の一つは、プログラムを読んだり書いたりするときに「パパッと読んでパパッとできる」ことを期待する失敗です。
慣れるまでは、小説や物語を読むようなスピードでプログラムを読んだり書いたりはできません(慣れても難しいです)。
ですから、一歩一歩、時間を掛けて読んだり書いたりする場面がどうしてもでてきます。そういうときに「ああ、自分は文系だからプログラミングに向いていないのだな」と勘違いしかねません。そこには注意してくださいね。
プログラムでは、ものすごく簡単に見えることなのに、理解にものすごく時間が掛かることは珍しくありません。それは、ちょうど、自分が歩くときの筋肉の動きを一つ一つ意識するのに似ています。歩くことは簡単ですが、一つ一つを意識するのは大変です。根気強さも必要になります。がんばってくださいね。
なお、結城が書いた『プログラマの数学』という本は、プログラミングをするときに役立つ数学的な考え方を学ぶのに役立ちます。専門的にコンピュータサイエンスを学んだ人には不要ですが、離散数学に触れたことのない人や、いわゆる「文系」な人には参考になるかもしれませんのでご紹介。
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結城浩はメールマガジンを毎週発行しています。