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つらい気持ちを人に話したいけれど、ためらってしまう(コミュニケーションのヒント)

質問

結城さんにお聞きしたいことがあります。

今日、仕事でとても嫌なことがありました。その事象自体は大したことではありませんが、私には「ずん」と来てしまっています。

そこで久しぶりに「誰かに話したい」と思ったのですが、話す人がいないことに気付いてしまいました。

正確に言うと「こんなことがあった! 辛い!」とメッセージを送ったら親身になって聞いてくれるだろうなと思える人は何人かいます。

なのですが、私自身が普段から用事以外のやりとりをするタイプではないため、その方々にメッセージを送ってしまうと、久々の連絡が愚痴になってしまいます

そのことを申し訳なく思い、時間が過ぎるのを待ち、自分で何とかするといういつものパターンになってしまいます。

また、誰が読むのか分からないSNSでは、愚痴やデリケートな問題については発言しないと決めています。この質問を結城さんに答えていただけた場合はSNSに載るわけですが、そこは例外ということで……

ああ、どこで発散したらいいんだろう……と思いつつ、「結城浩に聞いてみよう」に送ってしまいました。こういうときに人は裏アカウントを作るのかもしれませんね。

このような状況の時、結城さんはどうしますか。もちろん想像でも構いません。よろしくお願いいたします。

結城浩のメールマガジン 2022年1月4日 Vol.510 より

回答

ご質問ありがとうございます。

つらいときに誰かと話したいけれど、どうしたらいいんだろうか。これはとても大事な質問です。

誰でも例外なく、こういう気持ちになるときはあります。私の場合には、家族に話したり、神様に祈ったりすることになるでしょう。悩みごとが専門的な内容ならば、誰か知り合いにメールするかもしれません。

つらい気持ち、嫌な気持ち、どうしていいかわからない気持ち。そのような気持ちを誰かに話すことはとても大事です。細かい内容まで話さなくてもいいし、相手が問題を解決できなくてもかまいません。誰かが自分の気持ちを知ってくれた、と感じるだけでも大きな支えになるものです。

これは強制ではなく、あなたご自身が判断すべきことですけれど、「親身になって聞いてくれそうな人」にコンタクト取るのもアリじゃないかな……とあなたのお話を聞いていて思いました。

もしもあなたが逆の立場なら、どう感じるかをちょっと考えてみてください。それほど頻繁に連絡を取るわけじゃないけど、すごく親しい人がいたとします。その人から「久々の連絡が愚痴で悪いんですけど、聞いてもらえないですか」と言われたら、あなたはどう感じるでしょう。

いいよいいよ。何でも話してよ」となりますよね。それと同じじゃないかと思うんです。

また相手から「愚痴になるから言いづらくて遠慮していたんだ」と言われたら「うわあ、そんな遠慮しなくてもいいのに。いつでも連絡してちょうだいよ」となりませんか。それと同じだと思いますよ。

特にあなたは、用事以外をやりとりしないタイプということですから、あまり愚痴などもこぼしたりしないでしょう。だとしたらたまには愚痴をこぼすのもいいんじゃないでしょうかねえ。

デリケートな問題についてSNSで発言しないと決めておくのは悪くありません。裏アカウントを作ってもいいのですが、長期的に複数アカウントを運用すると、別のアカウントで投稿するミスはほぼ確実に起きます。

人生、いろいろあるものです。ぼちぼちやっていきましょう!


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