いまは亡き母に会いたい
質問
20歳のときに亡くした母に会いたくてたまりません。
時間が経てば気持ちも収まるかなと思っていましたが、2年経った現在、より会いたいという気持ちが強まってきた気がします。この気持ちとどう向き合っていけば良いのでしょうか。
結城浩のメールマガジン 2018年10月9日 Vol.341 より
回答
私も最近実母を亡くしましたので、あなたのお気持ちはとてもよくわかります。「母を亡くす」というのは何とも置き換えられないものです。本当によくわかります。
私は正解を持たないのですが、思うところを少し書きます。
あなたはお母さんに会いたい(当然です)。お母さんに会いたいと強く願う(当然です)。
では、もしも会えたとしたら、あなたはお母さんに何を話すでしょうか。最近のできごとでしょうか。自分の活動についてでしょうか。困っていること、楽しいこと、悩んでいること。
お母さんに何を話したいですか。「お母さん、ありがとう」ですか。「お母さん、ごめんなさい」ですか。
お母さんに話したいこと、それを言葉にしてみてはどうでしょう。つまり「お母さんへの手紙」です。
あなたがお母さんに伝えたいこと、教えたいこと、お母さんに聞いてほしいことを、しっかりと言葉にしてみましょう。もしもお母さんがあなたのすぐそばに現れたとしても、短い時間しか一緒にいられなくても大丈夫なように。
あなたの、きもちを、ことばに、まとめる。
あなたにはお母さんは見えないかもしれない。でも、この世を離れた後の世界のことは、本当のところは、誰にもわからないのです。もしかしたら、あなたがきちんとまとめた言葉は、あなたが言葉にまとめるようすは、お母さんに伝わるかもしれない。あなたにはそれがわからなくても。
自分がいま、できることをしっかりしよう。そんなあなたの姿は、もしかしたら、なんらかの形で、お母さんに伝わっているかもしれない。真剣に、生きよう。
真剣に、丁寧に、きちんと生きること。もしもいま、目の前にお母さんが(なんらかの奇跡で)現れたとしても、恥ずかしくならないように。
私はそんなふうに思います。
あなたに向けてというよりも、私自身に向けての回答になってしまったかもしれません。
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