
大学生、やりたいことが見つからない(結城さんに聞いてみた)
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結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2018年2月20日 Vol.308 より
質問
そこそこ勉強をがんばって、そこそこいい大学の経済学部に入りました。
経済学部にしたのは、やりたいことが特になかったからです。
勉強をがんばったのも、言われたことをやるのが得意だったからです。
教育大学に入って教師を目指しキラキラしている友人や、数学を心に決めて生きている結城先生がうらやましいです。
私には昔から「コレ!」といったものがなく、まわりに流されやすいのです。
今は塾のバイトが楽しいから教師がいいかも、などと思っています。けれど、たぶん、また気が変わります。
どうしたら、一つのことに打ち込めるのでしょうか。
回答
ご質問ありがとうございます。
まず、誤解から解いておきますね。私は別に「数学を心に決めて」生きているわけではありません。また「コレ!」とやりたいことを見つけ、それに向かって努力してきたわけでもありません。
結城は、人生の多くの時間を「おもしろそうで、自分にできることをその都度やってる」ような気がします。根気強いところもありますが、割と飽きっぽいところもあります。
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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。