感情をコントロールしたい/文章は映像に負けるのか/数学の記述で省けること/小学校の教員、数学好きを増やしたい/
結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年9月24日 Vol.391
目次
・文章は映像に負けてしまうのか - 文章を書く心がけ
・数学の記述では何を省けるか - 学ぶときの心がけ
・どうすれば感情をコントロールできるか - コミュニケーションのヒント
・小学校の教員、数学好きを増やしたい - 教えるときの心がけ
はじめに
結城浩です。
いつもご愛読ありがとうございます。
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新作の話。
執筆中の『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』は先週末に本文を脱稿し、編集部に送付しました。
まだまだ残っている執筆作業はたくさんありますし校正も続きますが、まずは一段落です。感謝!
残っているいくつかの執筆は今週中に仕上げていく予定。がんばりましょう。
今回はいままでの「数学ガールの秘密ノート」とは違い、数学が苦手な新キャラ「ノナちゃん」が登場します。
「数学を学ぶ」という内容よりはむしろ「学び方を学ぶ」や「考え方を学ぶ」という側面が強くなります。
これから多くのことを学び始めるという中学生・高校生はもちろんのこと、保護者の方や教育に携わる方に幅広く読んでいただきたい一冊になります。
11月刊行予定の本書、ぜひ応援してくださいね! 書店ではすでに予約が始まっております。
◆『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』(アマゾン)
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科学史に関するクイズ(問題編)。
科学の歴史に関するクイズです。1961年から1972年にかけて行われたアポロ計画では、有人の月面着陸に何回成功したでしょうか。以下の中から最も適切なものを選んでください。
・1回
・2回
・3回
・4回以上
あなたもぜひ考えてみてください。正解は少し後でお知らせします。
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Twitterのbioの話。
Twitterには自己紹介やプロフィールを書いておく欄があります。その内容はしばしば「bio(バイオ)」と呼ばれます(biographyの略なのでしょう)。
bioには自分の経歴、趣味、年齢、それに自分の利用方針を書いたりしますね。クリエイタなら自分の作品名を書くこともあります。
よく見かけるのはbioに「ツイートは組織の意見を反映したものではありません」と書かれているもの。「個人としての立場としてツイートしているのに、組織の意見代表と思われたら困る」という気持ちを表現しているbioですね。
ふと「ツイートは私の意見を反映したものではありません」という変なbioを想像してしまいました。「もしかして、アカウント乗っ取られてるのか?!」もちろん、こんなbioの人はいません……たぶん。
ちなみに結城のbioは現在こんなふうになっています。
『数学ガール』作者。結城メルマガとWeb連載を毎週書いてます。文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。気軽に絡んでくださいね。
自分がフォローしている人のbioをときどき眺めてみるとおもしろいものですよ。「あ、この人はこんな本が好きなのか!」と気付いたり、「この人はこんな仕事をしていたんだね」と知ったり。意外な発見があるかもしれません。
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100日を1セットでとらえる話。
たとえば現在50歳の人が80歳まで創作活動をしたいとしましょう。単純計算で30年間ありますね。閏年とか細かいこと言わずに365を掛けると10950日。これを約10000日としておきましょう。つまり、現在50歳の人が持っている残り時間は約10000日になります。
10000日というと大きさがピンと来ないので、
「100日を1セットでとらえる」
ことにしましょう。100日あったら何かしらまとまった活動ができそうですよね。1セットでまとまった活動が1個できると考える。
そうすると残り時間10000日というのは、
「まとまった活動が100個できる」
と言い換えることができます。100個。さあこれを多いと見るか少ないと見るか。
同じ計算を20歳に対して行ってみます。単純計算で残り時間は60年間。すると、100日を1セットでとらえるなら、
「まとまった活動が200個できる」
といえます。200個。ふーむ……
100日を1セットとすると、1日はその1パーセントになりますね。3〜4ヶ月で1セット。1年は3〜4セット。
自分に残された時間は何セットあるか。
そのうちの何セットを使って自分は何をするか。
そのように考えるのは新しい視点になりそうです。
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科学史に関するクイズ(解答編)。
先ほど出題したアポロ計画のクイズの話。
選択肢のうち最も適切なものは「4回以上」です。アポロ11号から17号までのうち13号以外が有人の月面着陸に成功しています。すなわち、
有人の月面着陸に、6回成功している
ということになります。
Twitterで結城が同じ問題を出題したところ、1221人が解答し、正解率は28%でした。
・1回(44%)
・2回(16%)
・3回(12%)
・4回以上(28%)
思ったよりも正解率は低いですね。あなたは正解できましたか。
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それでは、今回の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
文章は映像に負けてしまうのか - 文章を書く心がけ
質問
趣味で文章を書いています。
イラストや動画や写真の方が、一発で情報が伝わるし、視覚に訴えるので、文章は押し負けてしまうのではないかと最近考えています。
文章だからこそできること、文章にしかないものは、なんでしょうか。
回答
驚きました。
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