専門学校に通っているけれど、その仕事が好きじゃない/くどくない文章を書く/インクリメンタルな環境改善(3)シェルフ(本棚)/
結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年2月19日 Vol.360
目次
・2018年の振り返り - 仕事の心がけ
・くどくない文章を書くにはどうするか - 文章を書く心がけ
・専門学校に通っているけれど、その仕事が好きじゃない - 仕事の心がけ
・インクリメンタルな環境改善(3)シェルフ(本棚) - 仕事の心がけ
はじめに
結城浩です。
いつも結城メルマガをご愛読ありがとうございます。
どうぞごゆっくりお読みください。
2018年の振り返り - 仕事の心がけ
突発的に「2018年の振り返り」をしたくなりました。一つの理由は確定申告の作業が終わって、仕事を俯瞰する気分になったからです。もう一つの理由は、最近何かと「えっ!あれから一年経ったんだっけ?」という気持ちになることが多いからです。
2018年の1月には『プログラマの数学 第2版』を刊行しました。新たな版を出すときには、できるだけ新しい情報を盛り込むことにしていますが、この本の場合は難しいです(何しろ数学ですから)。なので「機械学習への第一歩」という付録を追加しました。
◆『プログラマの数学 第2版』
https://www.hyuki.com/math/
2018年の4月には待望の『数学ガール/ポアンカレ予想』を刊行しました。結城メルマガでも何度か書きましたが、これは難産でした。時間が掛かったということでもそうですけれど、内容的にも苦労しました。書き直した章も多かったですが、そこが輝く部分ともなりました。特に自信作は第3章です。距離空間から位相空間へ移っていく部分。これは自信を持ってお勧めできます。
◆『数学ガール/ポアンカレ予想』
https://www.hyuki.com/girl/poincare.html
2018年の5月ごろには「結城浩のpixivFANBOX」を立ち上げました。おもしろそうだな、と軽い気持ちで立ち上げたのですが、何名かの支援者さんに恵まれて、現在も続けています。特典はありませんが、たまに「支援者限定」でちょっとした文章を書いています。
◆結城浩のpixivFANBOX
https://www.pixiv.net/fanbox/creator/24344450
また「結城浩の数学ノート」という小さなWebサイトも立ち上げました。結城は不定期に「小さなWebサイト」を立ち上げる習性があるのですが、これもその一つです。本の紹介やTwitterで結城が出題した数学の問題をまとめるのが中心になっています(記事の日付はTwitterでの出題した時点です)。
◆結城浩の数学ノート
https://math.hyuki.net/
2018年6月には「ひとりSlack」という活動を始めました。開発者のお友達がみんなSlackで盛り上がっているので、楽しそうだなと思い、ひとりでSlackを始めたのです(それ、さびしい発想じゃないか?)。いろんなトライアルを行い、いまも続けています。「結城メルマガ」にも何度か「ひとりSlack」の話を書きました。
日付は前後しますが、cakesでのWeb連載は以下の四シーズンにまたがりました。
・「無限を探そう」シーズン(2017年11月〜2018年3月)
・「関数を組み立てよう」シーズン(2018年4月〜6月)
・「群とシンメトリー」シーズン(2018年8月〜10月)
・「ノナちゃん(仮題)」シーズン(2018年11月〜2019年1月)
こうやって並べてみると、一年でけっこうな分量を書いていますね。そしてもちろん最後の「ノナちゃん(仮題)」シーズンが私にとっては大きなチャレンジでした。この「結城メルマガ」でも、その舞台裏を書きましたね。このシーズンは私にとって重要なものとなったのです。
◆Web連載「数学ガールの秘密ノート」
https://bit.ly/girlnote
夏の終わりから秋にかけて、またまた突発的に「圏論」の勉強を始めました。Scrapboxにプロジェクトを立て、小さなWebサイトを作りました(またかい)。
◆結城浩の圏論勉強プロジェクト
https://scrapbox.io/category/
◆結城浩の圏論ノート
https://cat.hyuki.net/
2018年10月には『数学ガールの秘密ノート/行列が描くもの』を刊行しました。高校では学ばなくなった「行列」というテーマを扱いましたが、まさにそのことのゆえに重要な一冊として扱われているようです。高校では学ばないけれど、大学では必須になるからですね。
◆『数学ガールの秘密ノート/行列が描くもの』
https://note10.hyuki.net/
上に書いた以外の活動としては、もちろんこの「結城メルマガ」を継続して書くこと。それから技術評論社のSoftware Design誌へのコラム連載などがあります。
以上、駆け足で2018年の活動を振り返りました。振り返ってみると「なるほどね」と思うことがあります。それは、結城の活動は、
・書籍の刊行、結城メルマガ、Web連載など、じっくり継続させている部分
・小さなWebサイト作りや急に始める勉強など、ちょっとしたノリで始める部分
が入り交じっているということです。私はこれは健全なことだと思っています。自分の生活を安定させ、活動を深めていくためにはじっくり継続する必要があります。でもそれだけだと陳腐化したりジリ貧になったりしますから、実験的な部分も大事です。
たとえば「ノナちゃん(仮題)」シーズンはその両方がうまく融合した手応えがありますね。じっくり継続している中に、新しいチャレンジを埋め込んでいく。いままで積み重ねてきたものに新しい息吹を送り込む。うん、そういう活動をこれからも行っていきたいものです!
以上、季節外れの「2018年の振り返り」でした。
くどくない文章を書くにはどうするか - 文章を書く心がけ
質問
結城先生、こんにちは。
最近、不特定多数の人に向けて文章を書くことが多くなってきました。ところが、文章を推敲していると、そのうちにだんだんくどくなってしまいます。
結城先生の著書からは「くどさ」を感じないのですが、くどくない文章を書くために、気をつけていることはありますか。
もしあれば、教えてください。
回答
ご質問ありがとうございます。
実のところ、私は自分自身の文章を「くどい」と思うことがよくあります(苦笑)。書いている最中は特に「くどいなあ」と思っちゃいます。後から読み返すとそうでもないんですけれどね。
それはさておき。
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