受験前、時間を掛けられなくてもじっくり勉強すべきか(学ぶときの心がけ)
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受験前、時間を掛けられなくてもじっくり勉強すべきか(学ぶときの心がけ)

質問

時間がない状態でも、じっくり勉強をすべきでしょうか。

たとえば「もうすぐ受験を控えているのに数学ができず焦っている。とうてい時間を掛けてなどいられない!」という状態でも、じっくりと勉強を地道に進めて行かなければならないのでしょうか。

結城浩のメールマガジン 2018年11月27日 Vol.348 より

回答

ご質問ありがとうございます。

理解するまで時間を掛けて勉強しなければ理解できない。でも時間を掛けすぎたら間に合わない。という話ですよね。

一般的に答えるのはなかなか難しい質問です。勉強をどのくらいじっくり進めるかというのは、どうしても程度問題になってきますし、各個人の状況に大きく依存するからです。

また、あなた(あなたの話ですよね?)が、どのくらい大きなチャレンジの受験をしようとしていて、現在がどういう状態で、数学以外のほかの科目はどうで、受験しようとする学校での数学の配点はどれくらいで……。「どのくらいじっくり進めるか」は、そういったことを総合的に考えて、あなたが判断することだからです。

そういう総合的判断は、あなただけに課されてるわけではありません。多くの受験生も同じように悩み、焦り「時間がない!まだこれができない!どうしよう!」と思ってるはずです。

「理解しなくても解法パターンを暗記して解けるようになればいいじゃないか」という考え方はあります。実際、受験の問題でも、あまり理解せずに解法パターンでちゃちゃっと解ける問題はあるでしょう。でもそれは、他の受験生にとっても同じようにちゃちゃっと解ける問題とも言えるわけです。さてそこに自分の時間を投入すべきかどうか。

「解法パターンの暗記で合格できる」という人のアドバイスがあったとしても、どこまで真に受けられるかはわかりません。「暗記で乗り切った」という人自身、暗記で乗り切ったつもりでいるけれど、しっかり解法の意味について考えていた可能性も高いでしょう。また、基礎ができていてその上に解法パターンを「暗記」するのと、基礎ができていない状態で解法パターンだけを「暗記」するのとでは、「暗記」の意味はまったく違うことになります。

学びや理解はとても個人的な話で、参考にはなりますが確実なことはいえません。「じっくり」「地道」「暗記」「時間をかける」「時間がない」という表現を精密に、しかも現在の自分に対して具体的に考えないと、一般的なアドバイスは役に立たないはずです。

いずれにせよ、焦っても成績は上がりません。深呼吸をして、焦る心を何とか鎮め、残りの時間でやるべきことをしっかり考え、それをこなしていきましょう。他の、多くの受験生たちと同じように。

すみませんが、受験に関して私に言えるのはそのくらいです。

がんばってください。

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#結城浩 #学ぶときの心がけ #受験 #時間がない


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結城浩

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本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。