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高校生、ちゃんとした理解に至るためには数学をどのように学べばいいのか(学ぶときの心がけ)

結城浩

質問

数学の勉強の仕方についての質問です。

学校の先生からは「青チャートを完璧にすれば大学入試は大丈夫」と言われているので青チャートを中心に勉強してきました。

いわゆる「解法暗記」をして解けるようになるのも大事だとはわかるのですが、私としてはそういう勉強ではなくて、もっと根本的にその概念を(公式からというよりもそのものの性質から)学び、その性質に当てはまるから、これはこう解いてみよう……のように、単元などに縛られないで問題を解いてみたいです……。

そのような理解に達するには、どういうことをすればいいのか、アドバイスをいただけると嬉しいです!

結城浩のメールマガジン 2021年2月23日 Vol.465 より

回答

ご質問ありがとうございます。

まずなにより、あなたの願いはたいへんまっとうであり、非常にいいものです。応援します!

その一方で、あなたの質問に回答するのはなかなか難しいです。なぜかというと「これこれこうすれば、あなたの望む理解に達しますよ」や「この本を読めばいいですよ」と一言ではいえないからです。私がいまあなたにお伝えできるのは「どのような心がけをして考えればいいか」というほどのアドバイスです。

あなたの質問の中でちょっと気に掛かったのは「青チャートを中心に勉強する」と「解法暗記をして解けるようになる」の関係です。私は青チャートの内容を詳しく知っているわけではありませんが「解法暗記」を薦めているのでしょうか。もちろん「これを覚えましょう」という項目はあると思いますけれどね。

以下では、次のような話題をお話しします。

  • 「解法暗記」ではない勉強の流れ

  • 現実に起こる事態

  • どこかで記憶は必要になる

  • 数学ガールの登場人物たちがやっていること

  • 《自分の理解に関心を持つ》態度

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結城浩

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結城浩
本を書く生活が来年で30年。著書は今年で60冊。『数学ガール』『プログラマの数学』『暗号技術入門』『数学文章作法』『Java言語で学ぶデザインパターン入門』他。2014年度日本数学会出版賞受賞。https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c