
書くまでは、書かれていなかったのだ - 著者として[世界を変えた書物]展で思ったこと(本を書く心がけ)
9
結城浩のメールマガジン 2018年11月6日 Vol.345 より
上野の森美術館で開催された[世界を変えた書物]展に行ってきたのでそのことを書きます。本を書く身としての、ごく素朴な感想です。
[世界を変えた書物]展はK.I.T.金沢工業大学、上野の森美術館主催による「本」に関する展覧会です。東京展は2018年9月8日〜24日に開催されました。
この展覧会を、結城のまわりの人たちが「見に行きました!」と言っているのは知っていました。でも、結城自身は出不精なこともあり、仕事も忙しいし、「まあ見なくてもいいかな」と思っていたんです。
それがどうして見に行くことになったかというと、要するに「たまたま」です。その日、昼食前に予定していた作業リストが片付いて、気分もいい。天気もいい。展示の期間がもうすぐ終わる。たまには上野に行くのもいいかなって思ったのです。久しぶりの遠出なので、お昼は上野精養軒で美味しいハヤシライスでも食べようかな、などと計画していました。
9
本を書いて生活しています。著書は『数学ガール』『プログラマの数学』『数学文章作法』『暗号技術入門』など多数。詳しい活動内容は https://mm.hyuki.net/n/n5f00c9cd281c をご覧ください。2014年度の日本数学会出版賞を受賞しました。