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せっかく書いた「引き継ぎ資料」が誰からも読まれないわけ(コミュニケーションのヒント)

※ほぼ半分を無料公開しているノートです。

こんにちは、結城浩です。

コミュニケーションというのは何もリアルタイムな会話とは限りません。文書を通じてのコミュニケーションもありまして……。

今日は、そんなお話をしましょう。

 * * *

Aさんが、仕事の引き継ぎのために資料を作ろうとしました。Aさんは仕事熱心で、しかもきちんと仕事をしようとするタイプでしたので、次のように考えました。

Aさん「引き継ぎ資料はきちんと作らないとね。引き継がれた人が困ってしまうし、それに何度も自分に質問されるのもいやだからな。ええと、会議の議事録と、それから発表に使った資料。それからアンケートの計画と実行結果、それから反省会の資料。そうだそうだ、そもそものクライアントからのコンセプト提案メールもまとめとかなくちゃ。うんうん、あのときの打ち合わせはかなり重要だった。事前のメールのやりとりがポイント稼いだのかも。そうか、メンバーのメールの記録も全部引き継ぎ資料にいれとこう…」

こんなふうにしてAさんが作った引き継ぎ資料は、とんでもない分量に膨らみ、分厚いファイル三冊と、データを格納したメディアもつけることになりました。

Aさんは考えます。

Aさん「うん、この引き継ぎ資料は満足した出来になった。この資料を読みさえすれば、あのプロジェクトで何が起こったかすべてわかるよな。満足、満足。やっぱり仕事っていうのはこんなふうにやらなくちゃね」

ところがです。

※ここまででおおよそ半分です。もし「先を読みたい」と思った方はぜひご購入をお願いします。

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