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受験生、数学力をつける勉強法は?(学ぶときの心がけ)

質問

受験生の高校三年生です。

数学が好きなのですが、「これができないとまずい」といわれた問題すらまちがえることがあるほど、数学力がありません。

どのような勉強法がいいのでしょうか?

やはり「復習あるのみ!」なのでしょうか?

結城浩のメールマガジン 2018年5月15日 Vol.320 より

回答

ご質問ありがとうございます。

あなたの質問の冒頭にある「数学が好き」というのはすばらしいですね。その気持ちをぜひ忘れないようにしていただきたいと思います。

あなたのお悩み、お察しいたします。ただ、私のお返事には即効性はありません。ごめんなさい。


頭を使おう

あなたは「復習あるのみでしょうか」とお尋ねになっていらっしゃいますが、学ぶときのポイントは復習するか否かにあるのではなく「学びの各場面で本当に頭を使っているか」にあると思います。

復習するのが悪いといっているのではありませんし、復習すれば良いといってるのでもありません。「頭を使おう」といっているのです。

学ぶ対象と学ぶ主体について考えよう

たとえば教師から「この問題くらいはできないとまずいぞ」と言われたときに「そっかー、これができないとまずいのかー」と思うだけではなく「それはどうしてだろう」と考えましたか。

できなかったときに「うわー、あれだけいわれた問題すらできなかった!」と頭を抱えるだけではなく「この問題のどんなところができなかったか。なぜできなかったか。何がわかればできたか。知識があればできたか。時間があればできたか。教科書を見てもいいといわれたらできたか。本当にそうか」と考えましたか。

頭を使う」というのは、たとえばそういう意味です。自分は教師の言葉の何を聞いていて、自分は何を学ぼうとしていて、自分は何がわかっていて、何がわかっていなくて、自分はどんなミスをしやすくて…のように真剣に頭を使いましょう。

学ぼうとしている対象(数学)についてはもちろんのこと、学ぼうとしている主体(自分)についても深く考えましょう。少しでも理解を深め、少しでも速く解き、少しでもミスをする可能性を減らす工夫をする。それが、受験勉強というものではありませんか。

具体的に考えよう

数学力がない」のようにざっくりしたことを言ってる場合ではありません。どんな問題の、どういうところを、なぜミスしたか、どうすればミスする可能性を減らせたか。そういう具体的なことをあなたが出会う一つ一つの問題について深く考えましょう。

そのようにいつも頭を使っていなければ、問題を解くにしても、復習するにしても、模試を受けるにしても、無駄が多すぎます。受験生は時間がないのですから、だからこそ、ひとつひとつの学ぶ機会を十二分に生かしましょう。

 * * *

「数学が好き」というのはあなたの強力な武器です。

受験勉強はたいへんですが、あなたの強力な武器を生かしてがんばってくださいね。

応援しています!


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