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長距離走と貝殻(文章を書く心がけ)

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結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2014年12月9日 Vol.141 より

「文章を書く心がけ」のコーナーです。

国語の授業

中学校のころ。

中学校では、数学も英語もすごく楽しかった。はっきりと「学ぶべき次のこと」がわかった。たとえば関数。たとえば現在完了。先生が教えてくれる、それらの新しい事項を楽しんで学んだ。授業が始まる前にはわからなかったことが、授業が終わった後ではわかるようになっていた。

でも、数学や英語に比べると、国語の授業はそれほど楽しくなかった。

国語の教材として出てきた文章は、アドホックに出されたもののように感じた。何のためにその文章を読むのか、そこから何を学べばいいか、中学生の自分には理解できなかった。授業時間の前後で自分の中に明確な変化が見えなかった。

あれは、なぜだったんだろう。

国語という科目の特質なのか。教科書が悪かったのか。教師が悪かったのか。私が非力だったのか。

国語の勉強は、結局「授業で学んだこと」ではなく、授業以外の「個人的な読書」で対処したように思っている。

国語といっても、古文や漢文は楽しかった。私にとって異質だったのは現代国語だけだった。

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