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電子書籍作成ツールRe:VIEW/文章の公開/情報の取捨選択/構想中の本を諦める/自分をダメ人間と思う/再発見の発想法

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2019年10月22日 Vol.395

目次

・電子書籍作成ツールRe:VIEWをいじってみる - 本を書く心がけ
・公開するときも、読者のことを考える - 文章を書く心がけ
・情報の取捨選択はどうしているか - 学ぶときの心がけ
・構想中の本を諦めるかどうか - 本を書く心がけ
・自分のようなダメ人間が○○してもしょうがないと考えてしまう
・プリプロセッサ - 再発見の発想法


はじめに

結城浩です。

いつもご愛読ありがとうございます。

* * *

新刊の話。

『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』の《サイン本無料プレゼント》企画を行っています。以下のページをお読みの上、ぜひご応募ください!

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『数学ガールの秘密ノート/学ぶための対話』の初校読み合わせが終わりました。順調に作業は進み、なかなかすてきな仕上がりになってきました。

今週末には再校ゲラが到着し、来週は再校読み合わせがあります。そこまで行けば結城の作業はほぼ終了となります。

第1章は以下の「Web立ち読み」で無料で読むことができます。

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数学が苦手な「ノナちゃん」との対話。学ぶための対話。ラストスパートがんばります!

* * *

科学クイズ(問題編)。

光は1秒間に約何メートル進むでしょうか。以下の中から最も適切なものを選んでください。

・30万メートル進む
・300万メートル進む
・3000万メートル進む
・3億メートル進む

正解は少し後で。

* * *

リズムと語呂合わせの話。

結城は、言葉を耳にすると、そこからリズムを考えたり、語呂合わせを考えたりする癖があります。

たとえば、ごみ収集の分別方法。何曜日は「燃えるゴミ」で、何曜日は「プラスチックゴミ」といった分別ってありますよね。私の住んでいる地域、ある曜日は「ビン・カン・ペットボトル」を収集するのですが、その言葉「ビン・カン・ペットボトル」を聞くたびに結城の心にはいつも「敏感ペットボトル」というナンセンスな言葉が浮かんでしまいます。

「ビン・カン・ペットボトル」から「敏感ペットボトル」。もちろん意味はありません。

そして「敏感なのがペットボトルだとすると、鈍感なのは何だろう」のように、さらにナンセンスな疑問を考えてしまいます。なかなか不自由な私の脳です。現在は「鈍感なのはビニール袋だろうな」と暫定的な結論に達していますが、いまいちおもしろくはありませんね。「敏感ペットボトル」と「鈍感ビニール袋」

どうでもいい話をさらに続けます。「ナタデココ」というスイーツがありますよね。この名前を耳にするたびに、木を切る「ナタ」と、場所を表す「ここ」が頭に浮かびます。「ナタでここ」と切る場所を指定している言葉に聞こえるのです。

そして「ナタでココなら……」のようにさらにナンセンスな思考は進み、とうとう、こんなコマーシャルに着地しました。

木こりのスイーツ新登場! 「オノでソコならナタデココ」

ああっ、すごくしょうもない話ですね!

* * *

科学クイズ(解答編)。

正解は「3億メートル進む」です。

「光速は秒速30万キロメートル」と正しく覚えている人の中には、もしかすると「30万」という部分に引きずられて「30万メートル」と誤答した方がいるかもしれません(キロメートルとメートルの誤認)。単位は重要です。

なお、結城がTwitterで行ったクイズでは投票数2152で、パーセンテージはおよそ以下の通りでした。やはり「30万メートル」という誤答が多かったですね。

・30万メートル進む(26%)
・300万メートル進む(8%)
・3000万メートル進む(13%)
・3億メートル進む(54%)←正解

* * *

それでは、今回の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。

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電子書籍作成ツールRe:VIEWをいじってみる - 本を書く心がけ

電子書籍を作りたい!」という気持ちが不定期に高まります。

もちろん、出版社で本を出すときには電子書籍も同時に配信されますから、普段の仕事として電子書籍は作っています。でも、何と言いますか、それとは別に「電子書籍を作りたい!」という気持ちが高まるのです。

結城は「結城メルマガ」から読み物を切り出してnoteで個別に公開しています。noteで公開するときにはできるだけepubやPDFでもまとめて「電子書籍」という形にしています。

その場合、UlyssesというMarkdownエディタのエクスポート機能を使っています。GUIで手軽にepubやPDFのファイルを作ることができてたいへん重宝しています。

◆Ulysses

しかしながら、ある程度まとまったサイズの電子書籍をシステマティックに作りたいとなると、GUIでは心許ない気持ちになります。修正と閲覧を繰り返すサイクルを何度も回すときに、いちいちGUIを使うのが好みではないからです。繰り返しが発生するときには再現性が気になるので、結城はコマンドラインベースのツールを使うのが好きです。

数式が含まれていたらLaTeX一択なのですが、数式を含まない読み物の場合にはpandocRe:VIEWがいい選択肢だと思います。pandocよりもRe:VIEWの方が、かゆいところに手が届くという印象があります。実際、Re:VIEWは技術書籍の商業出版や同人出版に広く利用されています。

◆pandoc

◆Re:VIEW

Re:VIEWでは、書き手はRe:VIEWフォーマットでテキストを書き、それをepubやPDFに変換することになります。Re:VIEW フォーマットガイドは以下にあります。

◆Re:VIEW フォーマットガイド

すでにMarkdownとして文章を作っていた場合には、md2reviewというツールを使ってRe:VIEWフォーマットのファイルに変換することもできます。

◆md2review

以上の情報をもとにして、Re:VIEWの練習がてら「結城浩のお話」から読み物を数点選び、一冊の電子書籍にまとめてみました。凝ったことは何もやっておらず、以下の項目の練習としました。

・複数ファイルを一つの電子書籍にまとめる
・見出しを入れる
・引用を入れる
・画像を入れる
・強調やリンクなどを入れる

epubファイルは以下から無料ダウンロードできます。

◆Re:VIEWで電子書籍を作ってみた

ここまで来ると「電子書籍を作りたい!」という気持ちがだいぶ落ち着いたので、しばらく休止。続きはまた次に気持ちが盛り上がったときにがんばりましょう。

以上「電子書籍作成ツールRe:VIEWをいじってみる」というお話でした。

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公開するときも、読者のことを考える - 文章を書く心がけ

何年のM1グランプリかは忘れてしまいましたが、島田紳助さんが言っていたことをよく思い出します。「勝ち抜く漫才師は最初の1分を聞くだけでわかる。M1グランプリの時間は4分間しかないのに、最初から無駄に時間を使っている人は勝ち抜けない」という主旨でした。すべて記憶ですので、数値や表現は違っているかも知れませんけれど、要するに「隅々まで全力を尽くしているか」ということです。

先日、何か物語を読みたくなって、とある読み物系サイトに行き「どれにしようかな〜」という気持ちで物色していました。そのときも、上に書いた島田紳助さんの言葉をふと思い出したのです。

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