秋風に山の木の葉のうつろへば人の心もいかがとぞ思ふ
#素性法師 (そせいほうし) #古今和歌集 0714 #jtanka #短歌 #恋
秋風で山の木の葉の色があせていくように、人の心も移り変わっていくものですから、私が好きなあの人の心もどうなのだろうと思わずにはいられません。
「あきかぜ」は「秋」と「飽き」を掛けています。
「うつろふ」は「木の葉の色づきが変化していく」ことと「人の心が変化していく」ことを掛けています。
「うつろふ」は、変化していくようすを表します。色について好ましい変化ならば「色づく」意味になるし、好ましくない変化ならば「色あせる」意味になります。色だけではなく人の心にも使われ「心変わりする」意味になります。
「うつろへば」は「うつろへ+ば」。「うつろへ」はハ行四段動詞「うつろふ」の已然形。「ば」は順接の確定条件を表す接続助詞。「うつろへば」で「色があせていくので」の意味。
「人」はここでは「私が思っているあの人」のことであると同時に、世の中の人たちみんなのことも念頭に置いています。
「ぞ……思ふ」は係り結び。
あきかぜに やまのこのはの うつろへば ひとのこころも いかがとぞおもふ
あきかぜに やまのこのはの うつろえば ひとのこころも いかがとぞおもう
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