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個人ゼミの「レジュメ」は理解の山にのぼるベースキャンプ/会社時代の「謎の出来事」/写真と文章の違い/二年前に別れた彼女のこと

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年11月12日 Vol.659



はじめに

おはようございます、結城浩です。

いま書いている本の話。

結城浩が書いた文章が、日本評論社の数学月刊誌『数学セミナー』2024年12月号に掲載されます。

私が書いたのは、さまざまな人がリレー形式で書いている「数学を伝える」のコーナーです。タイトルは「『数学ガール』で紡ぐ《学ぶための対話》」というもの。

発売日は本日2024年11月12日ですのでぜひお読みください!

◆日本評論社『数学セミナー』2024年12月号

今回の記事には、結城が書いている本の紹介も「ちらっ」と出てきます!

そしてその本の「オンラインレビュー」が始動しました。

結城は本を書くたびに「オンラインレビュー」という活動を行っています。これはネットを通じて数十人の方に書きかけの原稿PDFをお送りして、ご感想やご指摘をいただくというものです。いつもはレビューアさんの公募を行うのですが、今回は人数の都合上公募はありません

出版前にレビューアさんに読んでいただくことで思わぬミスや勘違いを防ぎ、本全体の品質を向上することができるので、結城はこの「オンラインレビュー」が大好きです。また、執筆している際の孤独感を大きく緩和し、執筆を前に進める力ともなっています。

すでにレビューアさんは確定して先日「はじめのごあいさつ」を送ったところです。

現在の執筆最前線は第7章が完成目前というところ。今週末にはレビューアさんにまず第1章の原稿PDFを送ろうと思っています。

今年2024年はこの本の執筆がもっとも大きな仕事です。オンラインレビュー開始で、さらにがんばりますぞ〜

なお、執筆のオンラインレビューに関して関心がある方は『数学文章作法 推敲編』をお読みください。

◆『数学文章作法 推敲編』


季節の話。

めっきり寒くなりましたね。

朝晩ぐぐっと冷え込んできて、先週から暖房を入れるようになりました。

関東の冬は乾燥もひどいので、加湿器も引っ張り出してきて動き始めました。モイスチャーで部屋の湿度を守ってくれるので「モイスちゃん」と愛称をつけています。この冬もモイスちゃんにがんばってもらいましょう!

気温は17度〜28度、相対湿度は40%〜70%にするようと努めるというオフィスの環境基準があるようです(詳しくは以下のリンク)。温度を意識している人は多いですけれど、湿度の方はいかがでしょうか。

◆冬季のオフィス環境における低湿度の実態と対策について | 労働安全衛生総合研究所
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/mail_mag/2014/75-column-2.html

ちなみに、結城の書斎では温度と湿度と二酸化炭素濃度を簡易的に測るセンサーが置いてあります。加湿器を付けないと30%台なのですが、加湿器を付けると静音モードでも40%台にすぐ上がります。モイスちゃん大活躍です。

モイスちゃんは今年導入したシャープの加湿器で、書斎の広さと静音性などを考慮して購入しました。加湿器はものすごくたくさん種類があるので、購入するときには自分の要望にあったものを選択しましょう。

◆シャープ 加湿器 ハイブリッド HV-R75-W ホワイト
https://amzn.to/3OLVzrW

モイスちゃん(加湿器)を導入したときの記事は結城メルマガVol.622にあります。

二酸化炭素センサーを導入したときの記事は結城メルマガVol.567にあります。

仕事をしているときの体感がかなり変わりますので、二酸化炭素濃度や加湿器は重要です。


「談話室」の話。

ビデオをオフにしたZoomを使い、参加者と二人で一時間自由に音声のみでおしゃべりする「談話室」というネット企画を毎週行っています。

2024年11月9日(土)の「結城浩の談話室」では、教会で神さまと聖書について学んでおられる未信者の女性とお話ししました。

仕事でなかなか日曜礼拝に参加することができず、ネットで礼拝を見ておられるとのこと。教会と自分との関係性や、洗礼や献金などについての質問に対して、結城個人としての考えをお伝えしました。どうぞよい信仰に導かれますように!

これまでに、のべ人数で約70名ほどと談話室で話してきました。どんな人とどんな話題でおしゃべりしたか、その概要は以下のWebページで許可を得て紹介しています。

現在、2024年内の予約枠はいっぱいになっています。ありがとうございます。次回の申し込みは以下の「談話室通信」でお知らせしますので、関心がある方はぜひご登録ください。

* * *

それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。



目次

  • 個人ゼミの「レジュメ」は理解の山にのぼるベースキャンプ - 学ぶときの心がけ

  • 会社時代に体験した「謎の出来事」 - コミュニケーションのヒント

  • 写真と文章の違いは何か - 文章を書く心がけ

  • 二年前に別れた彼女のこと - 人生を歩む





個人ゼミの「レジュメ」は理解の山にのぼるベースキャンプ - 学ぶときの心がけ

結城は毎週金曜日に「個人ゼミ」を実施しています。これは結城がいま勉強している数学を、数学に詳しいアドバイザさんに聞いていただき、コメントをいただくという活動です。詳しくは過去の結城メルマガにも書きました。

◆「個人ゼミ」についての過去記事 - 結城メルマガ
https://gist.github.com/hyuki/f176ab74c00770c8219db0f19f07126f

レジュメの準備

結城が数学を勉強しているのは、楽しいからでもありますが、数学読み物を書くという仕事に直結しているからでもあります。ですから興味の向くまま学んだことを個人ゼミで話すこともありますが、いま書いている仕事の文章を題材に話すこともあります。

そのときに結城が使うPDFを「レジュメ」と呼んでいます。要するに数学に関わる数式交じりの文章です。論文やレポートのようなしっかりしたものではありませんが、いいかげんな走り書きではなく、結城の理解の最前線をまとめたものになっています。

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