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目標を公言するのがこわい(コミュニケーションのヒント)

質問

まわりからの目がこわくて、夢や目標を公言できません。

「夢や目標はまわりにガンガン言うべきである、何か言ってくる輩は気にするな」という話がよくありますけれど、どうしても気になってしまい、言うことをためらいます。そして、自信が持てないそんな自分に対しても嫌気がさしてしまいます。どうすべきでしょうか。

結城浩のメールマガジン 2019年5月7日 Vol.371 より

回答

ご質問ありがとうございます。

そうですねえ。自信が持てないのに「自信を持て!」と言われるようなものだとしたら、無理に公言しなくてもいいのではないでしょうか。

ただ、夢や目標を公言する効果は確かにあります。気持ちが引き締まったり、だれてきたときに鼓舞する効果もあります。その意味では「自信があるから公言する」のではなく「自信がないからこそ公言する」のかもしれません。

もともと、他人は他人にほとんど関心を持っていないものです。あなたがたとえ決死の思いで目標を公言しても、まわりのほとんどの人は大して聞いていないと思いますし、記憶もしないと思います。公言したことを一番覚えているのは自分です。だからこそ、公言する効果があるのです。

あなたは「まわりからの目がこわくて」と書きました。そこの部分は、十分掘り下げて考える価値があります。あなたは「目標を達成できないことがこわい」のですか。それとも「目標を達成できないときにまわりの人からあれこれ言われるかもしれないのがこわい」のですか。よく自分の心を探って、自分は本当のところ、いったい何がこわいのか考えてみてください。

そのような掘り下げを行った後、あらためて「自分はどのくらいの気持ちでその夢や目標を達成したいのだろうか」も考えてみましょう。これはあなた一人で考えればいいことですから、できますよね。

一般論ですが「夢を達成するための気持ちの大きさ」は「それに対して支払うものの大きさ」で測ることができます。あなたは、その夢や目標のために何を支払いますか。時間、努力、お金、あるいは「別の何かを諦めること」など、あなたが「支払う」ものはいろいろあるでしょう。

そしてその「支払うもの」の中には、もしかしたら「恥をかいてもかまわない」や「うまくできなくて笑われたり馬鹿にされたりしてもかまわない」といったものが入るかもしれません。

まわりの人から変に思われたり、笑われたり、からかわれたり、馬鹿にされるかもしれないという「支払い」と「夢や目標の達成のために進むこと」を天秤にかけてみましょう。

もちろん、夢や目標を公言しなくても、一人ひそかにことを進めて、うまく達成できてから「ドヤ!」とする作戦も大いにあるでしょう。あなたが、自分の夢の実現や目標達成のためにどのようなルートを選ぶかは、完全にあなたの自由です。誰にも、とやかく言われる筋合いはありません。

でも、もしも夢や目標を公言することが、あなたにとって大きな前進につながるのなら、やってみるのは一つの方法といえます。

すごく小さなレベルで申し訳ないですが、私は毎日仕事前に「そろそろ仕事を始めよう」とツイートします。それはだらだらとTwitterしないためです。今日のお仕事という一歩を進めるために「仕事を始める」ことを公言しているのですね。そうすると気持ちの上でサボりにくくなります。

がんばってください!

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#結城浩 #コミュニケーションのヒント #コミュニケーション #目標を公言するのがこわい

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