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本を書く心がけ

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結城が本を書くときに心がけていることや、手書きの執筆メモなどをお届けするマガジンです。
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2019年8月の記事一覧

結城浩『百年後の詩人』あらすじ

結城浩の新刊『百年後の詩人』のあらすじを紹介します。 その時代、詩人たちは「プログラマに適切な比喩と関数名を与える」という仕事だけをこなす毎日を過ごしていた。 あるとき、ひとりのカリスマのもとで詩人たちはついに蜂起した。「言葉は力である」と自覚していた詩人たちが取った革命の方法は、やがて予想もしなかった未来を生み出していく。 詩人たちがカリスマの助けを得て取った方法とは《語義の間隙》をねらう方法だった。「一つの単語には一つの意味」という《単一語義原則》に慣れたプログラマ

孤独の中で決断する(仕事の心がけ)

Twitterは楽しい結城はTwitterが大好きで、まるでネットに「常駐」するかのようにツイートしています。しかし、まじめな話、結城の「主戦場」は書籍にあります。良い本を書くこと。良い本を残すこと。良い本を読者に渡すこと。そこが結城の主戦場です。その意味では、いくらTwitterが好きであったとしても、そこが自分の仕事の主戦場というわけではありません。 もっとも、多くの人がそうだと思います。仕事に疲れた合間に、あるいは逃避に、リラックスした会話を求めてTwitterにやっ

本を書いて生計を立てる(本を書く心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年12月22日 Vol.195 より Jeff Ullmanによる金儲け法 結城が原稿を書き始めた時代によく読んだ本の一つに『クヌース先生のドキュメント纂法(さんぽう)』がある。 原文は"Mathematical Writing"という。結城が書いた『数学文章作法(さくほう)』は、この本の結城バージョンであるといえる。 この『クヌース先生のドキュメント纂法』の第30章に「Jeff Ullmanによる金儲け法」というタイトルの

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途切れた執筆の再開方法(本を書く心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2017年5月30日 Vol.270 より 質問結城浩さま はじめまして。いつも結城メルマガを拝見しております。今日は質問をさせていただきたいと思い、メールをお送りしています。 私は大阪で弁護士をしているのですが、好奇心と憧れと仕事に使いたいという実用的動機により、一年程前からプログラミングをするようになりました。 そこからすっかりハマってしまい、あれこれ本を買っている中で『プログラマの数学』を拝読しました。これは大変な名著である

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