古今和歌集を読む

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ノート

人知れぬ思ひのみこそわびしけれわがなげきをば我のみぞ知る

#紀貫之 (きのつらゆき) #古今和歌集 606 #jtanka #短歌 #恋

人知れず燃えるばかりの私の「思ひ」という「火」は本当につらいものです。私の「思ひ」という「火」に投げ込む「投げ木」のような私の嘆きを知っているのはただ私だけなのですよ。

「思ひ」は「火」に掛けています。

「わびしけれ」はシク活用形容詞「わびし」の已然形。活用は〔しから・しく(しかり)・し・しき(しかる)・しけれ・

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今年より春しりそむる桜花ちるといふことは習はざらなん

#紀貫之 (きのつらゆき) #古今和歌集 49 #jtanka #短歌 #春

春を知り始めたかのように今年から花を咲かせ始めた桜の花よ。どうか散るということは習わないでください。

「しりそむる」は「知り初むる」で「しり+そむる」。「しり」はラ行四段活用動詞「しる」の連用形。「そむる」はマ行下二段活用の補助動詞「そむ」の連体形。「しりそむる」は「しりはじめる」の意味。

マ行下二段活用〔め・め・

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ことならば咲かずやはあらぬ桜花見る我さへにしづ心なし

#紀貫之 (きのつらゆき) #古今和歌集 82 #jtanka #短歌 #春

こんなふうに散ってしまうということならば咲かないでいればいいのに桜の花よ。あなたを見る私の方までも落ち着かない気持ちになってしまうではありませんか。

「ことならば」は「同じことならば」の意味。「如(ごと)ならば」。

「やはあらぬ」は「やは+あら+ぬ」。「やは」は係助詞。反語や疑問でよく使われますが、ここでは「……や

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