無条件の「好き」が好き!(日々の日記)
「好き」って何だろう。
わたしを楽しませなくてもいい。無理して稼がなくてもいい。かっこ悪くても構わない。
ただ、あなたに、いてほしい。そんな気持ちを「好き」と呼ぶ。
無条件の「好き」が好き。
* * *
もしも「〇〇ができるあなたが好き」という条件を付けてしまうなら「〇〇ができなくなったあなたは嫌い」とならないかな。
「あなたの今回のテストは点数が低い。なので、今学期の成績は悪い」という主張に耐えられる人は多い。
でも、「あなたの今回のテストは点数が低い。なので、あなたの存在は否定される」という主張に耐えられる人は少ない。
点数の高低で成績が変化するのは耐えられる。
点数の高低で存在が認められるかどうかというのは恐怖である。
「点数の高低」のところに、どんな条件を入れても同じだね。
「点数の高低」を自分の存在と結びつけてはいけない、とも言える。また「愛する人への励まし」が条件付きにならないようにしたほうがいい、とも言える。
* * *
「好き」を表明したいなら……
私はあなたを理屈抜きに好き! 圧倒的に好き! 無条件で好き! 誰が何と言おうとも、あなたがどんなことになろうとも、好き好き大好き、絶対的に大好き!
……というのがいいなあ。
ということを書くと「甘やかすな」「つけあがる」「悪いことをしても好きなのか」なんて反応が来るかもね。どうしても条件を付けたくてしょうがないというのなら、存在に対しての条件ではなく、行為についての条件がいい。あなたの愛する人が悪いことをしたら、その悪い行為に対して文句をいう。その行為について悲しいと表明する。つまりは「罪を憎んで人を憎まず」ということだ。
* * *
でも、そんなことよりも、まず。
無条件の「好き」が好き。
ただ、あなたに、いてほしい。そんな気持ちを「好き」と呼ぶ。
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結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2015年12月29日 Vol.196 より
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