古今和歌集を読む

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かれ果てむ後をば知らで夏草の深くも人の思ほゆるかな

#凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね) #古今和歌集 #0686 #jtanka #恋 結局はあの人と別れてしまうかもしれないのに、私はそんな将来のことを考えもせず、あの人のことを、夏草が深く繁るように深く思っているんだよなあ。 「かれ」は「枯れ」と「離れ(かれ)」に掛けている。「枯れ」は「草」の縁…

長しとも思ひぞはてぬ昔より逢ふ人からの秋の夜なれば

#凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね) #古今和歌集 #636 #jtanka #恋 「秋の夜は長い」なんて決めつけることはできませんよ。昔から、逢う人によって長くも短くも感じられるのが秋の夜なんですから。 「とも」は「と」を和らげたり含みを持たせたりする連語で「……ということも」の意味。 「思ひ…

頼めつつ逢はで年経るいつはりに懲りぬ心を人は知らなむ

#凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね) #古今和歌集 614 #jtanka   期待を持たせておきながら逢わないで何年も経つ、あの人のそんな偽りにも懲りない私の心を、あの人にこそ知ってもらいたいものです。 「頼む」は「相手に期待を持たせる」という意味の下二段活用他動詞。「頼め」はその連用形。 「…

わが恋はゆくへも知らずはてもなし逢ふを限りと思ふばかりぞ

#凡河内躬恒 (おおしこうちのみつね) #古今和歌集 #611 #jtanka #恋 私の恋は、どこへ向かうのかもわかりませんし、どこへ行き着くのかもわかりません。ただ、あなたに逢っている今こそが最高だと思っているだけなのです。 「限り」はここでは「最大限」の意味。 わがこいは ゆくえもしらず は…