マガジンのカバー画像

本を書く心がけ

76
結城が本を書くときに心がけていることや、手書きの執筆メモなどをお届けするマガジンです。
運営しているクリエイター

#物語

再読に耐える本を書く(本を書く心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2016年10月18日 Vol.238 より 再読に耐える本を書きたい。 一回読んで終わりの本ではなく、何度も読めるし、何度も読みたくなるし、何度読んでも新しい発見がある本。 結城はそんな本を書きたいと思っています。  * * * 「数学ガール」シリーズでも、微力ながらその試みをたくさんしています。 「繰り返しに耐える」という要素を強く意識したのは、二巻目の『数学ガール/フェルマーの最終定理』からですね。フェルマー巻を書くとき

¥200

物語とは何だろうか(本を書く心がけ)

ここ数年、結城は「数学ガール」シリーズという本を書いています。数学と物語を融合させたようなシリーズで、登場人物は本の中で数学をやると同時に、ふつうに物語も進めます。 結城は、このシリーズを執筆しているときには、「数学のこと」と「物語のこと」をずっと考えています。結城は文学者ではないので「物語論」というのはよくわからないのですが、素朴な疑問が継続的に心の中に浮かんできます。それは、 という疑問です。 ヴィーイクル「数学ガール」シリーズは、数学的内容をそれなりにきちんと書い

¥200