マガジンのカバー画像

教えるときの心がけ

70
先生が生徒に、上司が部下に、先輩が後輩に、親が子供に「教える」ときはよくあります。そんなときの心がけをお届けします。
運営しているクリエイター

#コミュニケーション

家族に対して勉強と進路のアドバイスをするのが難しい(コミュニケーションのヒント)

質問【勉強と進路の上手い話の仕方】 高校生の妹がいます。彼女とは勉強の話もしますが、「志望校に行きたいなら成績上げないと(=適切な勉強をしなさい)」という話をすると、毎回「できるからって見下すな」と不貞腐れて話が進みません。実際、妹よりも私の成績は良かったのですが、見下して言っているわけではありません。 私のころに比べて、近年の大学受験は難化の傾向があります(私のころは偏差値50で合格濃厚だった学校でも現在は偏差値60あってもザラに落ちています)。この難化は、高校生活での

有料
200

質問に回答するとき、結城先生はどんなことを心がけていますか(コミュニケーションのヒント)

質問結城先生が質問に回答するときには「領域を越えないよう配慮している」という印象を受けます。 たとえば、学生からの質問に対してすべてを答えるのではなく「指導教員に聞くべきことは指導教員に聞きなさい」という回答でそう感じました。 また、信仰と科学の関係について質問を受けたときの「聖書は科学の領分の内容には答えないし、科学もまた信仰の問いには答えない」という回答についても同様です。 回答するときには「領域を越えない」ということを意識していらっしゃるのでしょうか。その他に回答

有料
200

角の立たない伝え方(教えるときの心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2018年6月19日 Vol.325 より 購入すると電子書籍(epubとPDF)がダウンロードできます。 質問「自分の考えていることを伝えたい」と思っています。 人と話しているときに「この人とは考えが違うな」ということが多いです。 そんなとき、うまく自分の考えを相手に伝えたいのですが、伝える時点で相手に反対しているようになってしまい、角が立ってしまいます。 しかし、結城先生の文章にはそのような印象を感じません。 先生がご自分

有料
200

知的納得を求める気持ち(教えるときの心がけ)

※結城メルマガVol.207より。 ※購入すると電子書籍(epubとPDF)がダウンロードできます。 先日、ある方の数学的な問題にネットで答えました。問題に対して正解はどれか、という単純なものではなく、もうちょっと込み入った話です。といっても、数学的な内容としてはそれほど難しい話ではありません。高校の数学くらいでしょう。以下、対話を少し簡略化して表現します。 その方の問題(抱いた疑問)は、  √2という数は確定するのだろうか? というものでした。 ●問題を理解する

有料
200

生徒にとって状況説明は難しい(教えるときの心がけ)

結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2017年5月23日 Vol.269 より 結城メルマガは「コミュニケーションの心がけ」というタイトルを冠しています。毎回、とても広い意味での「コミュニケーション」を題材にして、あれこれと文章を書いています。 私自身がコミュニケーションの達人と偉ぶりたいわけではありません。成功も失敗も含めて「コミュニケーション」というものに関心があるので、メールマガジンにもこのようなタイトルを付けたのです。 実際、コミュニケーションは難しいです。そ

有料
200

「人をほめる」ときの、ちょっとした工夫(教えるときの心がけ)

※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。 こんにちは、結城浩です。 「教えるときの心がけ」のコーナーです。 このコーナーでは、私たちが人に何かを教えるとき(つまり、教師役になったとき)の心がけをお話しています。 今日は「ほめる工夫」という話をしましょう。 ●子育ての経験から 結城には子供が二人います。子育てをしていると、しょっちゅう、  「自分が《教えるときの心がけ》なんて話す資格はあるのかな」 と落ち込むことがあります。 他の人はどうかわかりま

有料
200