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物語をどう書き進めるか(文章を書く心がけ)

質問

結城先生は執筆をされる際に、どのように物語を書き進めていきますか。

私は趣味で物語を書くのが好きなのですが、どうも行き詰まってしまうことが良くあります。

いくつかのアイデアを列挙してから、取捨選択しながら物語を構成するという方法をとっているのですが、途中でまとまらなくなったり、方向性が曖昧になってしまいます。

結城浩のメールマガジン 2020年5月12日 Vol.424 より

回答

ご質問ありがとうございます。

私の物語の書き進め方については、以下の本に非常に詳しく書きましたので、もしよろしければどうぞ。Kindle版もあるのでいますぐ読めます。

私の物語の書き方は、簡単にいえば「キャラクタにまかせる」といえます。キャラクタが動いていく様子を私はじっと見て、追いかけて、それを書き留めるという方法ですね。なので、あなたがいう「いくつかのアイデアを列挙してから、取捨選択しながら物語を構成する」とはずいぶん違うようです。

私がどんなふうに文章を書いているか、どんなふうに物語を紡いでいるかは「結城メルマガ」で何度も何度も出てくる話題なので、リンクで回答させてください。

物語のスタートはジャンルやストーリーではなく、キャラクタやシーンやセリフです」という話をこちらの文章で書きました。

◆小説執筆に憧れているがストーリーが思いつかない - 文章を書く心がけ

キャラクタに敬意を払い、丁寧な対話を重ねることで、そのキャラクタらしい話し方を描くことができる」という話をこちらに書きました。

◆自分の書く物語の登場人物と仲良くなりたい - 文章を書く心がけ

キャラクタに自然なセリフを言ってもらうにはどうするか」という話をこちらに書きました。

◆マンガのキャラクターのセリフが説教くさくなってしまう - Q&A

新しいキャラクタが登場するときに何を考える必要があるか」という話をこちらに書きました。

◆数学ガールに新キャラ登場 - 本を書く心がけ(結城メルマガVol.347)

Web連載をどんなふうに毎週書いているか、新しいキャラクタとのお話をどうすすめているか」という話をこちらに書きました。

◆数学ガールに数学苦手なキャラクタが登場するという新しいチャレンジ(結城メルマガVol.350)

もっと一般的な「物語の組み立て方」のお話をこちらに書きました。

◆読み切り漫画は描けるけれど、連載漫画が描けない

以上のリンク先を、改めて読み返してみたんですが、けっこういろんなことを書いていますね。でも、すべてに通じて基本的に言っていることは「キャラクタが中心」ということです。作者のお仕事は、キャラクタに舞台と問題を与えて、キャラクタの行動や考えや発言を注意深く見て、それをきちんと書き留めることであると私は思います。

もちろんそれは、私個人の考え方であって、あなたに押しつけるつもりはありません。

物語を作るのは楽しいですよね。楽しみつつがんばってください!


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